マイナーチェンジ ミニ・クラブマン・クーパー 135ps 魅力的なゴルフの代替案
公開 : 2019.10.29 09:50
マイナーチェンジを受けた個性派コンパクト、ミニ・クラブマン・クーパー。価格も踏まえて、フォルクスワーゲン・ゴルフのライバルとしても魅力的な選択肢だとする英国編集部。日本仕様では標準となる7速DCT版を試乗しました。
もくじ
ーデザイン面に留まるフェイスリフト
ーエンジンは従来どおり1.5Lの3気筒
ーミニらしくレスポンスの良いコーナリング
ークーパーはクラブマンのスイートスポット
ーミニ・クラブマン・クーパー・エクスクルーシブのスペック
デザイン面に留まるフェイスリフト
観音開きのバックドアを備えるミニ・クラブマンがフェイスリフトを受けた。フォルクスワーゲン・ゴルフのライバルでもある。先日ジョン・クーパー・ワークス(JCW)版の試乗をしたが、今回はクーパーだ。
エンジンまで変わったJCWと異なり、変更は控えめ。魅力を高めるために、ボディ内外でデザイン変更を受けたことが中心だ。装備やオプションの変更も加えられた。気づくのは、ミニ・クラブマンを以前から好きだった人に限られるかもしれない。
フロントグリルは大型化されより主張が強くなった。リアバンパーやドアミラーのデザインも変更を受け、フォグライトには丸いコロナリング状のランニングライトを内蔵。テールライトにはユニオンジャックのグラフィックがあしらわれている。
新しいボディ色とアルミホイールも追加になった。トリムグレードとしては、英国の場合はエクスクルーシブとクラシック、スポーツが用意される。試乗車はエクスクルーシブで、18インチのアルミホイールを履いている。
インテリアでの変更は、内装材に変更を受けたほか、印象的なユニオンジャックの装飾がヘッドレストに追加できるようになった。全体的に見た目の品質も良くなり、仕立てのソリッド感も高められている。
依然として丸み帯びたやや扱いにくいボディ形状のクラブマン。だが前回試乗したホットなJCW版よりも、上質でよくまとめられているように感じた。
エンジンは従来どおり1.5Lの3気筒
このクラスとしては、広々としたハッチバックというわけではないものの、車内空間は充分に広い。観音開きのバックドアを開けば、使いやすい形状の360Lの荷室が現れる。
クラブマンをオーナーの好みで内外装を組み合わせていくと、無限とも呼べそうな選択肢が用意されている。従来どおりのオプション数は多彩だが、もはやミニにとっては半ば当たり前。
ボディ色やホイールの変更はもちろん、数種類のファブリックやエキゾチックなレザー内装も用意。アダプティブ・マトリックスLEDヘッドライトも今回選択できるようになった。
オプションを選び出すと、思わず夢中になってしまう。ミニ・クラブマン・クーパーの価格は2万4850ポンド(330万円)だが、試乗車には少なくないオプションが装備され、価格は3万5000ポンド(465万円)近くにまでなっていた。
ボディの内側に搭載されるエンジンは、従来どおり135psの1.5L 3気筒ガソリン。見た目以上に変更点は小さい。英国の場合6速MTが標準装備で、前輪駆動となるが、試乗車にはオプションの7速デュアルクラッチAT(DCT)が組み合わされていた。日本では7速DCTが標準となる。
新しいクラブマンだが、運転した感覚としてはフェイスリフト前と比べて驚きはない。Cセグメント・カテゴリーに属するファミリー・ハッチバックとしては少し異質。普通とは異なるスタイリッシュで楽しい選択肢として、しっかり個性的な存在感を保っている。
比較的おとなし目のエンジンを搭載したクーパーという印象はあるが、ラインナップの中でも最もバランス良くまとまっている。クーパーと聞くとスポーティなイメージを想像する読者も多いと思うが、活発ではあるものの、俊足ではない。