ブリヂストン 世界初、ゴム/樹脂を分子レベルで結合「サシム」 東京モーターショー
公開 : 2019.10.28 21:58 更新 : 2021.07.16 18:39
再生可能、次世代ポリマーとして注目
前記の3つの性能において、ゴムのしなやかさと樹脂の強さを両立しながら、それぞれの特性を自在に引き出すことができ、タイヤ以外の様々な分野への親和性が高く、実社会との共生が可能な革新的な材料であると考えているそうだ。
また、従来のゴムより高強度・高耐久のため、より少ない材料使用量でタイヤに求められるさまざまな性能を達成可能であることや、再生可能であるため、環境調和型の次世代ポリマー素材として持続可能な社会やタイヤ材料としての枠組みを超えた多様な分野へ貢献していくことも期待しているという。
「サシム」の名称は、それらの期待を込めて、Sustain(持続させる)、Symphony(調和)、Symbiosis(共生)より造られている。この素材が社会において期待されることと結び付けた名称とすることで、認知拡大を図っていきたいとのことだった。
ブリザック/レグノも展示中
ブースではガラスケースに収められたサシムのほか、月面タイヤ、第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータ、そして、市販タイヤの一部(ブリザックVRX2、レグノGR-XII、ポテンザS007A、エンライトンなど)が展示された。
月面タイヤは有人与圧ローバが月面を走破するためのタイヤで、ブリヂストンは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、トヨタ自動車株式会社と共に国際宇宙探査ミッションに挑戦するそうだ。
第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータは、世界初となる電気自動車に必要な受電から駆動までのすべてをタイヤに内蔵したものである。つまり、タイヤの内側に電気自動車に必要なすべての機能を配置することで、走行中ワイヤレス給電性能、モータ性能、車両への搭載性を大幅に改善することを可能とするのであった。
また、ブースでは、ブリヂストン・ワールドソーラーチャレンジ2017に参戦した工学院大学のソーラーカーも展示された。