アウディ製4ドアクーペで価値ある候補

シャシー回りは、基本的にプラグインハイブリッドとなっても不変。ドライバーを引き込むような運転感覚や、4ドアクーペに期待する上質な乗り心地は満足できるものではない。特に乗り心地は、EV状態で穏やかにクルージングする喜びを阻害していると思う。

プラグイン・ハイブリッド化により、静寂で快適なEV状態での走行、排出ガスの軽減、実用性の向上などが期待できる。Q5でもそうだったようにパワートレインの仕上りは優秀で、選択の候補に上げるべき洗練された内容だといえる。

税制面での優遇や環境負荷の軽減だけが選ぶ理由とはならない実力がある。長距離でも安楽に移動できる、グランドツアラーとしてのA7の特徴をさらに引き立てたといえる。

燃費だけでなく、EV状態でのスムーズな走行や高速道路での力強い加速など、プラグイン・ハイブリッドが与えてくれるものは小さくない。アウディ・ブランドの4ドアクーペを考えているなら、55 TFSIeクワトロは候補に入れる価値はあるだろう。

アウディA7 55 TFSIeクワトロのスペック

価格：5万8000ポンド（788万円・予想）
全長：4969mm
全幅：1908mm
全高：1422mm
最高速度：250km/h
0-100km/h加速：5.6秒
燃費：47.4km/L
CO2排出量：48g/km
乾燥重量：−
パワートレイン：直列4気筒1984ccターボチャージャー＋電気モーター
使用燃料：ガソリン
最高出力：367ps（システム総合）
最大トルク：37.6kg-m（システム総合）
ギアボックス：7速オートマティック

画像　アウディのスポーツバック　5と7　全109枚