ロードテスト BMW 1シリーズ ★★★★★★★☆☆☆

公開 : 2019.11.09 11:50  更新 : 2019.12.10 16:31

内装 ★★★★★★★★☆☆

UKL2プラットフォームの採用は、インテリアのパッケージングにも大きな影響を与えた。エンジンが横置きになったことでキャビンの浸食がなくなり、前席スペースが先代までより広くなっている。

たしかに、これまでの低いドライビングポジションに比べると妥協のあとが感じられ、高く座らされているように感じる。とはいえ、広さとのトレードオフだとすれば、妥当だといっていい。

着座姿勢はやや高いが、広さは増した。BMWらしい使い勝手のよさは健在だ。
着座姿勢はやや高いが、広さは増した。BMWらしい使い勝手のよさは健在だ。    LUC LACEY

後席に移ると、さらにスペースの改善ぶりが感じられる。閉所恐怖症に陥りそうな2代目のリアシートは、レッグルームが690mmと1クラス下のクルマでも望める程度だったが、今度のF40では710mmに伸びた。

20mmの差は大したことないと思うかもしれないが、これは新型Aクラスの700mmを上回る数字。しかもヒップポイントも高くなったので、膝と前席シートバックとの間はかなり広がっている。

対してヘッドルームは910mmで、先代より30mm低まっているのは、興味深いが驚くほどではないだろう。しかも前席より座面がだいぶ高く感じられるのだが、それでも平均的な身長なら、大人でも快適に過ごせるだけの余裕はある。

先代では360Lだった荷室容量は、ゴルフに匹敵する380Lへ拡大。後席を倒せば、最大1200Lまで広げられる。荷物を滑らせるための小さな張り出しがあり、便利な取り外し式の補助フロアも備えるので、積み降ろしに困ることはない。フロア下にはパンク修理キットや救急キットが収まるが、さらにかなりの収納スペースもある。

インテリアの質感は、同郷のライバルほど苦もなくプレミアム感を味わわせるものではない。ヴィジュアル的な驚きやソリッドな手触りはAクラスほどではなく、A3のようにクールなミニマリズムを感じさせるものでもない。それでも、製造クオリティは全体的に良好で、使い勝手はすばらしくいい。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事