レストモッド 至高の3台対決 アルファ vs ポルシェ vs ジェンセン 前編
公開 : 2019.11.16 20:50 更新 : 2022.04.14 16:59
インターセプターR スーパーチャージド
JIAではインターセプターのボディシェルに手を入れたうえで、ジャガーの独立懸架式リアサスペンションとともに、この強力なエンジンを搭載しているのであり、決して控え目なモディファイとは言えないだろう。
ジェンセンもサーキット向きではないが、いずれ公道へと向かうことになるのだから問題ではない。それでも、写真とビデオ撮影のために走り回ったスランドウ周辺で、このクルマがその真の実力を見せるチャンスはなかった。
リア駆動のインターセプターR スーパーチャージドは直線では凄まじい速さを見せるが、今回の個体が積んでいたのは6速オートマティックギアボックスだった。マニュアルも選択することができるだ、インターセプターのキャラクターにはオートマティックの方がお似合いだろう。
ソフトなサスペンションを備えた快適な1台であり、アルファのほどの補強を受けていないボディはより「クラシック」なフィールを感じさせる。
さらに、スローなステアリングも優雅さを感じさせ、こちらもソフトなブレーキペダルのフィールからは、このクルマが今回集められたのはあくまでアドバイザーとしてだと思うかも知れないが、こうしたキャラクターも決して悪くはない。
よりサーキットで楽しませてくれるのがタットヒルの手掛けた911だ。それでも、2.0Lエンジンを積んだ「カップ仕様」のレーシングモデルの方が、よりドライバーとの繋がりを感じさせるのではないかと思うかも知れない。
ポルシェ911
たしかにワイドなリアトレッドとオーバーサイズのタイヤのせいでアンダーステアに陥りがちだが、この2.4 Eのステアリングは見事なフィールを感じさせるとともに、バランスも素晴らしい。
力強いエンジンと操作性に優れたギアシフトともに、ブッシュや重量バランスにタットヒルがどんな手を加えたのかは知る由もないが、このクルマのボディは驚くべきソリッドさを感じさせる。
より細いタイヤとサーキット向けのサスペンションセッティングであれば、もっと公道で楽しめるモデルになったに違いないが、タットヒルではオーナーの求めに応じた1台を創り出してくれる。
この日のサーキット走行が終わったあと、高速道路とタイトな一般道で911を走らせてみたが、このクルマのことが心底気に入ったのであり、最後にはこのクルマほどクールなモデルは存在しないとまで思えたほどだった。
ここから先はソーンダースとディスデールのふたりの出番だが、GTA-Rがサーキットで素晴らしい楽しみを味わわせてくれたことだけはお伝えしておこう。
比較的細身と言える195サイズのタイヤを履いているものの、それでも素晴らしいグリップを発揮する。見事な手ごたえを感じさせるステアリングも素晴らしく、7500rpmまで回るエンジンは、他の公道走行可能な4気筒と比べても力強く素晴らしいサウンドを奏でる。
ストロークの長い5速マニュアルギアボックスは、これほどのストロークを持つものとしてはもっとも正確な操作が可能であり、ブレーキペダルも素晴らしい踏み応えを返す。すべてノンアシストだ。