マクラーレン・エルバ 815psのハイパーカーを発表 約2億円のロードスター
公開 : 2019.11.13 19:15
俊敏性やドライバーとの一体感を最大化
ほかにも、バットレス上部に備わるエアインテークやアクティブスポイラーなど、先進的な空力設計が施されている。リアのアクティブスポイラーは、リアデュフューザーと連動して機能。フラットな底面から空気を加速させながら排出する、垂直フィンが備わる。
V8エンジンはマクラーレンが従来から採用するユニットだが、エグゾーストシステムを改良することで815psまでパワーアップ。電動油圧ステアリングや専用のソフトウエア、スプリングなどを採用し、「俊敏性やドライバーとの一体感、フィードバックを最大化」させたシャシーを得ている。
マクラーレン・エルバの車重はまだ明らかではないが、ルーフのない構造に加えてカーボンファイバーを多用することで、可能な限り軽量に仕上げたとマクラーレンは主張している。フロントのクラムシェル・ボンネットの厚みは1.2mmしかない。
ガルウイング・ドアもカーボンファイバー製となり、支えるヒンジは1カ所のみ。ボディサイドのパネルも大きな1枚もののカーボンファイバー製だ。
カーボン・セラミック製となるディスクブレーキの直径は390mm。ブレーキの冷却気流も配慮され、優れた熱伝導率を実現しているということで、公道用モデルのブレーキとしては最も先進的なシステムだという。
耐候性にも配慮されたカーボン製のインテリア
インテリアは「曖昧な境界線」と呼ぶデザインテーマを採用。リアデッキから流れるように車内へ導かれ、センターコンソールへと変化する処理が特徴的だ。そのまま滑らかに運転席と助手席とを仕切るアームレストになっている。
ダッシュボードもクリーンなデザインにまとめられている。インスツルメント・クラスターはステアリングホイールとともに、視認性を保つために可動する。アクティブ・ダイナミクスコントロールのスイッチは、マクラーレンとしては初めてインスツルメント・クラスターに配置された。
ダッシュボード中央の8インチタッチモニターは、サーキットでの走行データやタイムを表示するトラック・テレメトリーシステムなど、様々な機能の操作を行うことができる。シートも軽量なカーボンファイバー製。オーディオは標準では装備されない。
車内のフロアにはカーボンファイバーが露出し、軽量な滑り止めマットが用意される。ルーフが備わらないため、雨や日光、砂など、耐候性のあるインテリアに仕立ててあるという。ヘルメットを収容できる小さな荷室が、リアカバーの下に用意されている。
マクラーレン・エルバは既に注文が可能となっている。スピードテールの生産が完了した後、2020年後半からオーナーへのデリバリーが始まるという。