マツダ・ロードスター 45台のコレクション 伊のコレクターを訪問 前編
公開 : 2019.11.23 07:50 更新 : 2021.12.09 23:14
「他に比較できるクルマはありません」
宝くじのように抽選に当たったラッキーな人へは、誇らしいパーツリストが届けられた。一方で抽選に漏れた人へは謝罪の手紙とともに返金された。
エンジンには特性のピストンにカムシャフト、軽量なフライホイールを装備。ハンドリングを向上させるためストラットブレースが追加され、サスペンションもチューニングを受けている。トルセンLSDにロールケージ、パナスポーツ製のマグネシウム・ホイールがレーシーだ。
基本的に日本国内用モデルだったこともあり、座席は小ぶり。スパルタンで機能的に仕上げられた車内の着座位置は高め。軽量化は窓にまで及び、ビンテージ風のメーター類は専用品だった。「素晴らしく美しく、オートバイのようなクルマ。見つけるのは極めて困難です」 とマンチーニが説明する。
HKS製のマフラーからは咳き込んだような排気音が響く。人懐っこい風貌にピッタリの、悪ぶれたサウンドだ。多くのロードスターと同様に、M2にもアルミニウム削り出しのシフトノブが付いている。素晴らしいMTの操作を一層引き立てている。
「他に比較できるクルマはありません。わけもなく、思わず4速から3速へ、シフトダウンしてしまいます」 マンチーニが先頭を切って勢い良くスタートした。ミアータランドから開けた国道を目指し、3台のロードスターが飛び立つ。
続きは後編にて。