バランスの良さではRSの100 ルノー・クリオ(ルーテシア)RSライン 130に試乗

公開 : 2019.11.16 09:50

どうしてもマニュアルが欲しくなる

一般道での乗り心地は、このコンパクトカークラスとしては平均的なもの。つぎはぎ舗装の郊外の道をスピードを上げて通過すると、ほかのモデルと同様に大きな上下動が伝わってくる。不快なものではないにしろ、フォルクスワーゲン・ポロは鋭い入力でもしっかり抑え込む足回りを持っている。

エンジンは2000rpm以下でも充分に力強く、レブリミットまでエネルギッシュさを保ち続ける。ルノーによれば0-100km/h加速は9.0秒だというが、数字に間違いはないだろう。

ルノー・クリオ(ルーテシア)RSライン 130
ルノー・クリオ(ルーテシア)RSライン 130

一方でフラットトルクな4気筒エンジンは、同等のパワーを発揮するフォード製1.0Lエコブーストほどの個性がない。デュアルクラッチATはオートモードで機敏に反応するものの、なぜかシフトパドルで変速させた時のレスポンスが鈍いようだ。

新しいルーテシア全般にいえることだが、このクルマの魅力を引き出すにはマニュアル・トランスミッションが欲しい。低パワーグレードに用意されているトランスミッションが、130では選べないのが惜しいところ。

もちろん1.0L 3気筒エンジンはそれほど速いわけではないが、充分に良く働いてくれる。RSライン 130よりもRSライン 100の方が、英国では2500ポンド(34万円)も安い点も見逃せない。筆者には、ルーテシアRSライン 100のパッケージングの方が魅力的に映るのだった。

ルノー・クリオ(ルーテシア)RSライン TCe130のスペック

価格:2万295ポンド(282万円)
全長:4050mm
全幅:1798mm
全高:1440mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:9.0秒
燃費:17.5km/L
CO2排出量:−
乾燥重量:−
パワートレイン:直列4気筒1330ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:130ps/5000rpm
最大トルク:24.4kg-m/1600rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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