長期テスト BMW M5(3) フランスの道ならもっと良く走る
公開 : 2019.11.16 10:50
4ドアサルーンにハイパワー・エンジンと4輪駆動システムを組み合わせたF90型のBMW M5。これほどの凄まじいパワーや4輪駆動が、実環境でどんな価値を持つのかを確認します。もっとも、最新のM5を確かめないわけにもいきません。
もくじ
ー積算1万4126km 便利なキーは充電も必要
ー積算1万4467km センターキャップがなくなった!
ー積算1万8640km フロントガラスの飛び石キズ
ーフランスまで走った同僚の貴重な意見
ー M5はフランスの道ならもっと良い
ーテストデータ
積算1万4126km 便利なキーは充電も必要
BMW M5のキーは、スマートフォンのアプリ並みに様々なことを家の中から行える。そのため時折充電が必要だったりする。
けれど、ほとんど付随機能を使用しない筆者を含めて、バッテリーが空になっていることに気づかないドライバーもいるだろう。それでも、ドアのロックとエンジンの始動はできるようになっている。
積算1万4467km センターキャップがなくなった!
いつからか不明だが、気がつくとフロントホイールのセンターキャップがなくなっていた。試乗をした誰かがタイヤを交換した際に外れたのかとも思ったが、違うようだ。盗まれたのだろうか。
ディーラーで新しいものを付けると、1枚15ポンド(2000円)が必要らしい。
積算1万8640km フロントガラスの飛び石キズ
BMWから連絡があり、ソフトウェアのアップデートが終わったM5が戻ってきた。通常のオーナーならディーラーにいくと、お客様扱いを受けるものだが、長期テスト車両はBMWディーラーのクルマだ。
フロントガラスの飛び石キズを直してもらい、ホイールのセンターキャップ2枚も付けてもらった。普通のクルマならなくなることはないだろう。600psのスーパーサルーンだから、すべて楽しい思いだけかと考えていたのだけれど。
フランスまで走った同僚の貴重な意見
翌日、BMW M5は姉妹サイトのピストンヘッドのスタッフが運転して、ル・マンへ向かった。普段は聞くことのできない、セカンド・オピニオンを確認できるいい機会だ。
ル・マン24時間レースの会場付近はどんな場所か想像がつく。スーパーカーやスポーツカーがそこら中を走っている。同僚は「M5で向かうのは微妙ですかね?」と聞いてきた。サーキット側のキャンプ場にクルマを停めておくと、フォードGTが側にいたにも関わらず、M5の注目度も中々だったようだ。
それは理解できる。恐らくフォードGTのようなクルマを所有しているオーナーは、日常の足としてM5のようなクルマを持っているはずだから。
セカンド・オピニオンは役に立った。「ブレーキは素晴らしいですが、減速時にスロットルがちゃんと戻っていないように感じます」 とのこと。しばらくして「発信と停止を繰り返すような流れで、右前のブレーキからひっかくような音」 という症状が出た。筆者も気づき始めていたところだった。
7495ポンド(105万円)もするカーボン・セラミックブレーキにはパッドもまだ沢山残っている。スチール製ディスクよりフィーリングは良くないが、大差はない。原因がわからず、ガソリンスタンドの一角を借りてフロントタイヤを外し、念のため確認したそうだ。小石などは挟まっていないらしい。
セカンド・オピニオンの良いといころは、まったく別の感想も聞けるところ。ピストンヘッドのスタッフは、インテリアにさほど良い印象を受けなかった様子。