アウディeトロン・スポーツバック EVの新SUVクーペ、兄弟車より長い航続距離 LAショー2019
公開 : 2019.11.20 20:25 更新 : 2021.02.09 23:25
アウディeトロンのクーペ仕様、「eトロン・スポーツバック」発表。実車写真とともにご紹介します。SUVボディの兄弟車より航続可能距離もアップ。
量産モデル公開
独アウディは、電気自動車の新型SUVクーペ、「eトロン・スポーツバック」の量産仕様を公開した。ロサンゼルス・モーターショー2019の前夜イベント会場から、実車の写真をお届けしよう。
eトロン・スポーツバックは全長4.9mの4ドア・モデルで、大型クーペのようなスタイルと、電気自動車の先進性を併せ持つSUVモデルである。
車重、ボディ・サイズは電動SUVの「eトロン」と概ね同じで、Bピラーより前の形状も同一である。さらに、リア・ドアの下部、バンパー、リア・ライトも同じ。明らかに異なるのがルーフラインの後端だ。
ルーフラインに注目
この違いが空力に影響し、cd値はeトロンの0.27に対して、0.25となっている。その結果、eトロン・スポーツバックでは航続可能距離が約10km長くなっている。
また、前後のアクスルを分離したことで後輪駆動にも対応。これで航続可能距離を約10km稼ぐという。
ほかにも、ブレーキパッドのスプリングを最適化することで、制動時以外はフリクションを発生しないように改善。さらに約3km延長させることに成功した。
これ以外にも、バッテリー冷却用ウォーターポンプの変更などにより、eトロン・スポーツバック55のWLTPモード航続可能距離は、447kmを達成する(eトロンの発表値は400km以上)。
スポーツモードとは
ラインナップのなかで最も出力が高いeトロン・スポーツバック55は、容量95kWhのバッテリーを搭載。最高出力360ps、最大トルク57.2kg-m、0-100km/h加速は6.6秒というスペックだ。
パワーを高めるスポーツモードを使用すると、最高出力408ps、最大トルク67.7kg-mを8秒間発揮することができ、0-100km/h加速を5.7秒で走り切る。
外観の特徴となるのはデジタルマトリクス・ヘッドライト。量産車に初採用されるもので、数100万個のマイクロミラーにより、高い精度で前方を照らし出すことができる。
製造はeトロンと同じブリュッセル工場で実施。eトロン・スポーツバック55のドイツ価格は、8万3150ユーロ(998万円)。現地での納車は2020年春に始まるという。