スタッドレスタイヤ、慣らし必要? そもそもタイヤの慣らしとは 冬特有の事情も
公開 : 2019.11.24 06:00 更新 : 2021.10.13 13:58
スタッドレスタイヤ 慣らしのメリットは
スタッドレスタイヤが雪や凍った路面を走ることができるのは、特徴的なブロック形状のトレッド面で雪をしっかりつかんで蹴りだすことができること。
そして、凍った路面ではしなやかさを失わないトレッド面がしっかり水分を除去し、凍った路面に吸い付くことができるからだ。
そのため、特に凍結路面では低温でもしなやかさを失わないことが最重要課題であり、それを実現するためにタイヤのコンパウンド内に化学薬品などが配合されているのである。
つまり、前述した化学薬品などを全体に行きわたらせ馴染ませる、という重要性がスタッドレスタイヤではより高くなるということなのだ。
ゴム製品であるタイヤは低温時ではどうしても硬くなりがちで、さらに時間が経過することでも硬化が進んでしまう。
もちろん熱が入れば、いくぶん柔らかくはなるが、路面が凍結するような状況でタイヤに熱を入れるのは難しいということは想像に難くない。
それだけに硬くなりにくいスタッドレスタイヤの土台作りは非常に重要といえるのだ。そして一度しっかり馴染ませてしまえば経年の劣化もしにくいというメリットも存在する。
当然、馴染ませるための熱入れは積雪路や凍結路面では難しいため、新品のスタッドレスタイヤを装着するのは雪が降る前のタイミングがベスト。
雪の予報が出てから慌てて装着するようでは、スタッドレスタイヤの本来の力を発揮することは難しいのである。