セアト・レオンSC 1.2TSI
公開 : 2013.07.27 12:00 更新 : 2017.05.29 18:44
■どんなクルマ?
単なるレオン・ハッチバックの3ドア・バージョンではなく、純然としたスポーツ・クーペがレオンSCだ。5ドア・モデルよりも35mm短いホイールベースを持ち、5種類のエンジンが搭載される。ガソリンは1.2ℓと1.8ℓのTSIで、ディーゼルは1.6ℓと2.0ℓ。2.0ℓディーゼルは147bhpと181bhpバージョンが用意される。
今回テストしたのは、その中でもローパワーの1.2ℓのTSIバージョンだ。とはいうものの、フォルクスワーゲン・ゴルフらライバルと対抗出来るだけの104bhpを発揮している。
■どんな感じ?
一言で言うなら、愉しいクルマだ。セアトのマーケティング・スローガンである「エンジョイニアリング」を見事に表現したモデルということができる。
ドイツのエンジニアリングは、スペインの才能と迎合した。その組み合わせは魅力的で、エネルギッシュなドライビング・エクスペリエンスを与えてくれる。
確かにエンジン・キャパシティは小さいが、パワー不足を感じることはない。特に、高回転域では活発だ。幾つかのフラット・スポットが低回転域であるが、ほとんどの場合、17.8kg-mのトルクがそれをカバーしてくれる。
7速DSGがオプションとして用意されるが、われわれのテスト・モデルは6速マニュアルが付けられていた。そのマニュアル・ギアボックスは、振動もなく短い動きでシフト可能。よく洗練されている感じだ。また、ギア・レシオも適度に開いていて好ましい。
電子制御のステアリングのフィードバックはそれほど多くないが、操舵力は軽く、街中ではクイックで、ハイスピードでは安定感がある。
キャビンはエルゴノミクスに優れる。SEスペックでは高さ調節可能なフロント・アームレストとクルーズ・コントールが装備されている。人気のあるオプションであり、対価に見合うだけの価値のある装備だ。また、その他のオプションとして、衛星ナビ、インフォテーメント・システムなどが用意される。
■「買い」か?
このクラスのキングであるフォルクスワーゲン・ゴルフとのポジショニングをどう考えるかによるだろう。このスペイン製のハッチバックが、過去のモデルよりも大きく前進していることは確かだ。クオリティも上昇しているし、スタイリングはキュートで、そのキャラクターもはっきりしている。
このレオンSCで最もセールスを記録するのは、実際には1.6ℓのディーゼルとなるだろうが、1.2ℓガソリンも速くで質素なモデルとして捨てがたい存在だ。
(ダレン・モス)
セアト・レオンSC 1.2TSI
価格 | £16,635(250万円) |
最高速度 | 192km/h |
0-100km/h加速 | 10.2秒 |
燃費 | 20.4km/ℓ |
CO2排出量 | 114g/km |
乾燥重量 | 1189kg |
エンジン | 直列4気筒1200ccターボ |
最高出力 | 104bhp/4500-5500rpm |
最大トルク | 17.8kg-m/1400-4000rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |