【長期テスト】スズキ・ジムニー・シエラ(1) クロスオーバー人気の中の異彩
公開 : 2019.12.07 10:50 更新 : 2019.12.07 11:46
スキッドプレートや泥除けが人気オプション
今回の試乗車は、650ポンド(9万円)の2トーンペイントで、明るい青いボディに黒のルーフ。選べる数少ないオプションの1つ。ボディサイドのモールディングや、フロントのスキッドプレート、マッドフラップも人気のオプションとなる。これらのオプションから、ジムニー・シエラの使われ方がわかる。
新しいジムニーを購入したオーナーの中には、先代の古いジムニーに乗っていた人も多いことはスズキも理解している。特に農業が盛んな地方では人気が高い。レジャーや冬の間の足としても利用されている。
オフロード走行もできるジムニー・シエラだが、セカンドカーとして所有されることが多い。古くても、走行距離が短めの個体も少なくない。
英国でのジムニー・シエラのランナップはシンプル。101psの1.5Lガソリンエンジンに、SZ4とSZ5のトリムグレードが用意されるだけ。試乗車は上位グレードのSZ5だ。
小さくシンプルで、無骨なジムニーのインテリアだから、少しの装備品でも充実しているように見える。シートヒーターやハイビームアシスト、デジタルラジオ、ナビ、クルーズコントロール、ブルートゥースなどはちゃんとある。レーン逸脱警報も付いている。
英国では一般的ではない装備が、パーキングセンサー。便利な機能だが、コンパクトで四角い箱型ボディだから、クルマの直前や直後の距離感はとても掴みやすい。センサーは不要な気がする。
英国では、ジムニー・シエラのオーナーの80%はSZ4より2500ポンド(35万円)高いSZ5を選んでいるという。テスト車両はSZ5の価格1万8499ポンド(259万円)に、ツートーンカラーの650ポンド(9万円)が乗っかっている。
運転するほどに魅力に惹かれる
トランスミッションは5速マニュアル。SZ5の場合、20%はATだという。最高速度は144km/hで、0-96km/h加速の時間は、AUTOCARでのテストでは11.9秒だった。
まだ何ともいえないが、第一印象としては、運転するほどにジムニー・シエラの魅力に惹かれていることは確か。近距離ばかりの走行ながら、ロンドンから南西へ伸びる高速道路は走ってみた。当たり前だけれど、96km/hでまっすぐ車線内を走れた。
原野を4輪駆動を活かして走る機会もあったが、オフロード性能もわずかに垣間見ることができた。これから時間を掛けて、たくさんのことを確認していきたい。