【EV投資に注力】独アウディ、ドイツで9500人の雇用を削減 EV/デジタル投資のため

公開 : 2019.12.10 12:39

独アウディは、新製品と技術投資による利益減少のため、15%以上のドイツの雇用を削減します。一方で新規雇用も。年間トータル67万5000台のEV生産能力を備える2つの工場への投資もおこなっています。

EV/デジタル技術への投資に前向き

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)

アウディは、新製品と技術投資による利益減少のため、15%以上のドイツの雇用を削減する。

この決定により節約される60億ユーロ(7232億円)は、同社の急成長する電気自動車(EV)製品およびデジタル技術への投資にあてられる。

15%以上のドイツの雇用を削減することで、60億ユーロ(7232億円)を急成長する電気自動車(EV)製品およびデジタル技術に投資する。
15%以上のドイツの雇用を削減することで、60億ユーロ(7232億円)を急成長する電気自動車(EV)製品およびデジタル技術に投資する。

アウディは本国ドイツで約6万2000人の従業員を雇用。2025年までに従業員の約15%を削減するが、2029年まで「コア労働力」の雇用保証を延長し、利益分配も続ける。

無駄を省き、将来に備えなるための策

一方で新規雇用もおこなっている。

「無駄を省き、将来に備えなければなりません。既存の業務が不要になったり、新しい業務がつくられることもあります」

アウディのEV「eトロンGTコンセプト」
アウディのEV「eトロンGTコンセプト」

「そのため、従業員の将来志向の適性測定にしたがいドイツの2つのサイトに体系的に投資しています」とアウディは述べている。

年間トータル67万5000台のEV生産能力を備える2つの工場、インゴルシュタットとネッカースウルムへの投資をしている。

利益はここ数か月減少しており、高い人件費と多額の研究開発投資が主な原因として挙げられている。

メルセデス・ベンツの親会社にも動き

今月初め、アウディのライバル会社であり、メルセデス・ベンツの親会社ダイムラーは、管理職の10%をカットすることで、人件費を13億ユーロ(1838億円)削減すると発表した。

同社は、電気自動車への移行による利益への影響は、少なくとも2021年まで続くだろうとしている。

メルセデス・ベンツの親会社ダイムラーは、管理職の10%をカットしている。
メルセデス・ベンツの親会社ダイムラーは、管理職の10%をカットしている。

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