【攻めの姿勢】英アストン マーティン、セント・アサンに「重要な」ファクトリー開設 DBX生産
公開 : 2019.12.13 16:50
英アストン マーティン初の高級SUV「DBX」。今月6日、地元ウェールズ州セント・アサンに新生産工場を正式オープン。晴れやかな開設式典の一方、前日にはAUTOCAR英国編集部がカナダの億万長者による買収可能性を明らかにしています。
会社の成長と地域活性のエンジンとして
かつてのイギリス国防省の拠点に建設されたセント・アサン工場。アストン マーティンにとっては、初の高級SUV「DBX」を製造する唯一のグローバル拠点となる。
工場がフル稼働が開始する2020年の第2四半期には約600名が雇用され、生産のピーク時には750名に達する見込み。
開設式典には、ウェールズのマーク・ドレイクフォード首席大臣とアストン マーティンCEOのアンディ・パーマーが参列。
パーマーは、次のように述べた。
「セント・アサン新工場は、当社の成長計画において非常に重要なマイルストーンであり、かつ、当社がグローバルな高級ブランドとしての矜持を保つうえで不可欠な存在です」
「本日のオープン日は、『イギリスへの信任投票』を行なった日とも言えます」
ドレイクフォード首席大臣は次のように述べている。
「世界的知名度を誇るブランド企業がセント・アサンに生産拠点を置くということはすなわち、当該企業がウェールズの労働力を高く評価していることの証です。そして、ウェールズ政府のサポート、意欲的な姿勢、経済の活性化、雇用創出の一例でもあります」
新工場オープンの前日には買収の噂が
アストン マーティンは2016年に英国国防省の旧所有地を購入。
さらに、将来のDBX生産を支える人材育成のため、同年から既存のゲイドン工場のDB11生産ラインに従事するメンバーにトレーニングを開始。
2017年には レセプション、レストラン、オフィスを含む建物が新設され、昨年からは国防省の旧建物の改築が進められていた。
なお、AUTOCAR英国編集部は新工場オープンの前日、カナダの億万長者ローレンス・ストロールが同社を買収する可能性があることを明らかにしている。