【マカン・ターボやX3 M40iへ挑む】アウディRS Q3へ試乗 399psの5気筒ターボ
公開 : 2019.12.15 11:20
2代目となるアウディ製のコンパクト・パフォーマスンスSUV。よりアグレッシブなデザインに見合う、400psのパワーも獲得しています。競争の激しいカテゴリーに挑む最新モデルを、英国の道で評価しました。
もくじ
ー挑むはマカン・ターボやX3 M40i
ーTT RSと同じ5気筒ターボは400ps
ードライビングモードに変更可能なRSを追加
ールックスの良さか、わずかに上の実用性か
ーアウディRS Q3フォーシュプルングのスペック
挑むはマカン・ターボやX3 M40i
2代目となるアウディRS Q3。ベースとなるQ3とは大きく異るデザインで、ライバルひしめくカテゴリーに挑む。初代が2013年に登場した際も、アグレッシブなルックスで好スタートを切っている。初代RS Q3は、アウディ・クワトロ社として手掛けた初めてのSUVでもあった。
SQ2は、ホットハッチの車高の高い代替案として一定の支持を得ている。今回のアウディRS Q3とRS Q3スポーツバックは、ポルシェ・マカン・ターボやBMW X3 M40i、間もなく登場するメルセデスAMG GLA45との戦いに挑む。
アウディは、従来的なボディタイプの人気は下降気味であると予想。RS Q3スポーツバックの方が、RS Q3より高い支持を得るとしている。
スポーツバックの方がなだらかなルールラインを持つため、リアシートや荷室容量に多少の影響を与えているが、基本的な構成に変わりはない。リアシートを生かした状態での荷室は、同等の容量を確保してある。
車高は標準のQ3より10mm低く、20インチのアルミホイールを装着する。アウディ・スポーツ・エディションのフォーシュプルング・グレードの場合、21インチにサイズアップ。本気のRSモデルであることを示す、極太2本出しのマフラーも2代目では採用された。初代は1本出しだったのだ。
TT RSと同じ5気筒ターボは400ps
エンジンは初代と変わらず、5気筒ガソリンターボエンジン。現行のTT RSにも搭載されるユニットだが、ガソリン微粒子捕集フィルターが追加され、従来ほどの激しい印象はなくなった。アルミニウム化で26kg軽量化しつつ、最高出力は400psとなっている。
車重でみるとスポーツバックより15kg重いが、最高速度は同じ249km/hでリミッター制御。オプションによってはリミッター解除もでき、その場合はアウトバーンが活きる280km/hとなる。
パーマネント方式の4輪駆動、クワトロを採用し、トランスミッションは7速AT。0-100km/h加速は4.5秒と、ホットハッチも怯むほどのものだ。
一般道での走りはQ3スポーツバックと大きな違いはない。リアガラスが大きい分、後方視界が僅かに優れている程度。
スポーツバックより車重がやや重くルーフラインが高いからといって、コーナーでのボディロールなどにも差は感じられない。今回の試乗コースで、許される限りのスピードを出してみたが、アウディの「RS」に相応しい素晴らしいグリップレベルを披露。運転への自信を高めてくれる。
目的地への素早い移動は朝飯前だが、ドライバーへの訴求感は薄い。プログレッシブ・ステアリングは、速度を上げてくほどにクイックになる。しかし、ステアリング操作とフロントタイヤの実際の動きとは、どこか一体感が弱い。