【3億円越え】マクラーレンF1後継車、詳細情報 ゴードン・マーレーが2020年発表
公開 : 2019.12.16 11:58 更新 : 2019.12.16 16:44
エアロダイナミクス・ダウンフォース
ボディ上部にエアロダイナミクスを強化するウイング類はほどんど付加されず、ピュアなプロフィールとなっている。
フロントのスタイリングはまだ明らかにされていないが、F1との共通性が見られるだろう。
ダウンフォースは、アクティブ・テールスポイラー、ボディ下の大きなベンチュリ、最後端に400mmのファンを備えたスロットとダクトのシステムによって生成される。
ボディ下部の気流は、前方のスロットの開閉によって変化する。
T50のオートマティック・エアロモードには、オート(ファン、リアスポイラー、アンダーボディ・ディフューザーの使用を最適化する)と、ブレーキ(スポイラーを開き、ファンを高速で作動させ、クルマを路面に吸い付かせ安定性とコーナリング性能を高める)の2つがある。
ドライバーが選択するエアロモードには、「ハイダウンフォース」と「ストリームライン」がある。
後者は、アンダーボディベントを閉じてファンを高速回転することにより、「バーチャル・ロングテール」機能が作動。抵抗を約10%削減することができる。
「プッシュトゥパス」設定の1つで、最大3分間追加ブーストが得られる「V-Max」モードもついている。同モードでは、最高速度に近づくと、ルーフに取り付けられたインダクション・エアスクープ(マーレーのお気に入り)の効果によって、最高出力は700psに引き上げられる。
クルマが静止している時のエアロシステムの機能を実証することができるテストモードもある。
もっともコーナリング性能の良さを実感できるのは、97~160km/hで走行中のとき。低速走行中にもダウンフォースがあればよいが、小さなファンでは難しい、とマーレーは説明する。
スピードが高まれば、それもすべて解決。「エアロダイナミクスは速度の2乗に比例して上昇する。空気抵抗も同様だ」とマーレーは言う。
パフォーマンスカーの多くは、高速走行中にサスペンション・ストロークのすべてを使い切る。「高価で、重くて、大きく複雑なサスペンション・システムなら、それを避けることができるが、きっと誰も望まないでしょう」
ファン機能による強力なダウンフォースは、T50のブランド価値の中心となるもの。しかも、このシステムなら思い通りに調整することができる。
クルマを高速走行の状態から停止させたり、240km/hでアウトバーンをクルージングしながら安定性と優れた乗り心地を実現することができる。
今後のすべてのパフォーマンスカーに必要な機能となってゆくだろう。