6位 キア・シード

この韓国のメーカーは3度目の正直でわれわれのリストに加わることができた。

ハンドリングやステアリングが今までよりも洗練され、キャビンも4人の大人に十分な空間が与えられている。

しかし、他のライバルに比べると質感については今1つと言えるだろう。ディーゼルエンジンはスムーズで、燃費も良好だ。

シードはクラスリーダーになるには実力不足だが、高い競争力を持っていることは事実だ。ただし、シューティングブレークのプロシードはよりデザイン的な魅力を持ち、走りのポテンシャルも高い。

5位 マツダ3

4代目となったマツダ3は現在市販されているファミリー向けハッチバックの中でも最もルックスの優れた1台と言える。

競争の激しいこのクラスにおいて、先代の持ち味であったコストパフォーマンス、ハンドリング、自然吸気エンジンなどはすべて引き継がれ、車内を見てもその質感はこれまで以上に高められている。

そしてフォード・フォーカスにも対抗できる走りも魅力だ。クイックかつダイレクトなステアリングや、小気味良いフィーリングのマニュアル・ギアボックス、そして優れたボディコントロールが際立っている。

2.0Lのスカイアクティブ-Gと呼ばれるエンジンはクラス最高レベルのパンチとは言えないが、新世代のスカイアクティブ-Xはよりトルキーでありながら巡航時の効率も高い。ただし、回転上昇の鈍さや高負荷時の荒さなどは残念だ。

4位 BMW 1シリーズ

BMWにとって1シリーズがこのリストの上位に食い込んだある意味快挙と言えるだろう。現代のこのカテゴリーでFRレイアウトを死守して来た彼らは、ここにきてついにFFを採用したのだ。

エンジンのレイアウトや駆動軸の変更に伴い1シリーズは多くを得たが、引き換えに失ったものはわずかだったと言える。前輪駆動レイアウトはこのクルマの性格に合い、以前からの魅力であった完成度の高いハンドリングとボディコントロールという特徴は失われていない。

一方、インテリアのパッケージングも改善され、後席空間や荷室の容量も明らかに大きくなっている。

ガソリンおよびディーゼルの両方が用意され、組み合わされるトランスミッションも優秀だ。インフォテインメントも刷新され、プレミアムブランドのハッチバックとしては最良の選択肢と言えるだろう。

3位 セアト・レオン

フォルクスワーゲン・ゴルフのバルセロナ生まれの妹とも呼べるモデル。ゴルフに勝るとも劣らない仕上がりだ。

セアト・レオンには角ばってエッジの効いたスタイルが与えられ、攻撃的な雰囲気を醸し出す。ゴルフと同様に複数のボディスタイルやエンジンが用意され、スポーティなクプラ300やRなども設定される。

下位のトリムや中級のエンジンを選択したとしても、他のライバルたちを十分に凌駕する走りを見せてくれるだろう。

細部を見ると、インテリアの質感などはゴルフに及ばないが、価格差を考えれば致し方ないと言える。

画像　2019年ベスト・ハッチバック　全59枚