【手に入れるなら今?!】BMW Z3 Mクーペ 価格は高騰中 中古車、5つの注意ポイント
公開 : 2019.12.29 08:50 更新 : 2019.12.29 11:44
S54エンジン搭載
2000年のフェイスリフトでは、メッキパーツが多用されるとともに、いくつかの特別色が設定され、フューエルキャップが集中ドアロックと連動するようになっている。
だが、忘れてならないのは、E46世代のM3が積む326ps、3.2L S54エンジンがこのクルマに与えられたことだ。
スペック上におけるトルクとパワーの向上は大したものではなかったが、より幅広い回転域から繰り出されるトルクと中回転でのパンチ力が何よりも重要な点だった。
さらに、より滑らかなスロットルレスポンスを実現すべくドライブ・バイ・ワイヤが採用され、ダイナミック・スタビリティコントロールもドライビングの楽しさを維持することに成功していた。
Z3 Mクーペに対してはリアのスプリングがソフト過ぎるという批判があり、そのため、中古車市場にはアフターマーケット品のスプリングとダンパーに交換された車両も存在する。
ACシュニッツァーでは2種類のサスペンションキットを発売しており、公道仕様ではビルシュタイン製ダンパーを採用していた。
こうしたアフターマーケット品が装着されている場合には、取り付けが正しく行われるとともに、作動状況にも問題がないことを確認する必要がある。
つまるところ、Z3 Mクーペとはガレージではなく路上を走り回るために創り出されたモデルだということだ。
共用パーツ
Z3 Mクーペとロードスターでは、ドアとAピラーより前のパーツを共用している。
BMW Z3 Mクーペの中古車 購入時の注意点
エンジン
S50エンジンの場合には1万1000km、S54エンジンの場合には1万8000kmごとのオイル交換が必須となる。
アイドリング時の異音はバルブクリアランスに問題がある可能性がある。特にS50エンジンで盛大なサウンドを発している場合にはVANOSの故障が疑われる。オイル漏れはソレノイドバルブのOリングが原因だ。
S54エンジンではベアリングシェルが破損するトラブルが報告されている(オーナーのなかにはこの問題とは無縁な後期のエンジンに積み替えているものもいる)。
S50ではスロットルケーブルの弛みが発生することがあるが、交換は簡単に行うことができる。
トランスミッション
何もしなくても5速方向へシフトレバーが傾くのは、リターンスプリングが寿命に近づいているからだが、交換には思ったよりも費用が掛かる。
1速と2速にシフトし辛い場合、クラッチホースが過熱したことによる油圧低下が疑われる。
デフマウントが収縮し、トランクフロアに亀裂を生じさせることがあるのでチェックが必要だ。
ブレーキとサスペンション
サスペンションのトップマウントに緩みが生じていると、減速帯を通過した際に盛大な異音が発生するが、このマウントの寿命はおよそ9万7000kmだ。
ディスクキャリパーの固着はよくある不具合であり、サスペンションのオーバーホールが行われているかもチェックしてみよう。
ビルシュタイン製ダンパーに交換されている車両も多く、その効果には満足出来るだろう。
ボディ
酷い錆が発生するのは事故が関係している場合が多い。だが、リアスポイラーとサイドシル、ボンネットとフロントバンパーの接合箇所はチェックしておいた方が良いだろう。
リアウインドウの状態を確認するとともに、リアワイパーが正常に作動することもチェックが必要だ。
インテリア
シートのガタツキとパワーウインドウの動作不良(グリースによる給脂が必要だ)、ヘッドライトスイッチの故障には注意が必要だ。