【買収報道】ジャガー・ランドローバー、チューナー「ボウラー」を買収 ビジネス拡充へ

公開 : 2019.12.20 19:10

ジャガー・ランドローバーが、チューンナップを手掛けるボウラーを買収しました。ボウラーのもつオフロードの技術と経験を生かして、エキサイティングで多様な、世界クラスのモデルとビジネスの形成を目指します。

オフロードのスペシャリスト、ボウラー

text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)

ジャガーランドローバーのカスタマイズ部門、スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)は、ランドローバーのチューンナップを手掛けるボウラーを買収した。

ボウラーは、ラリーレイドイベント用のオフロードパフォーマンスカーとコンペティションカーを専門としている。

ランドローバー・ディフェンダー・チャレンジ
ランドローバー・ディフェンダー・チャレンジ

ランドローバーは、ボウラーについて、「オールテレーン・ダイナミクス、少量生産技術、極端な条件下での部品の耐久性」などに関して豊富な専門知識を持った、オフロードのスペシャリストだと述べている。

また、急成長を遂げているSVOビジネスは、スペシャル・ビークル、ビークルパーソナライゼーション、クラシックなど、それぞれのモデルの特徴を生かし、世界クラスのモデルを作り上げることができると追加した。

2012年、ボウラーとランドローバーはブランドパートナーシップを結び、2014年から2016年にかけてディフェンダー・チャレンジbyボウラー・ラリーシリーズを製造している。

エキサイティングで多様なモデルとビジネスの形成を目指す

ジャガー・ランドローバーのSVOのボスであるマイケル・ヴァン・デル・サンデは、まずは6か月から1年かけてビジネスを安定させたい。

「組織と投資のためにそのくらいの時間が必要です」とAUTOCARに語った。

ランドローバー・ディフェンダー・チャレンジ
ランドローバー・ディフェンダー・チャレンジ

ダービーシャー州ベルパーにあるボウラーの本社はそのまま残るが、日々の業務を行うスタッフは26人にしぼられる。

今後のビジネスの発展計画についての詳細は語られていないが、ランドローバーの究極のオフロードモデルで、ボウラーの名前が使われる可能性がある。

同じく、ランドローバーのチューニングを手掛けてきた、オーバーフィンチ、ツイステッド、カーンを含む多数の会社は、ビジネスチャンスを失うことになる。

2017年、ランドローバーのデザインディレクター、ジェリー・マクガバンは、より優れたブランドを構築するためには、外部のスタイリングハウスやチューナーを廃業に追い込むかもしれないと話していた。

買収発表の声明の中で、ヴァン・デル・サンデは「35年もの間、ボウラーは過酷なオフロード・モータースポーツへの参加によって高い評価を得て、革新と成功をかさねてきました。ジャガー・ランドローバーの一員となったボウラーチームと、未来を共有していけることを嬉しく思います」と語っている。

「ボウラーチームの豊かな技術と経験を生かして、エキサイティングで多様なモデルとビジネスを形成していきたい」

「当面は、ボウラーの従業員と顧客のサポートの確保に努めたい」と言っている。

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