【1週平均1200km走る】ジャガーXE 2.0(2) 長期テスト 乗り心地とブレーキの鳴き

公開 : 2020.01.04 11:50  更新 : 2020.01.23 13:32

ジャガーのエントリーモデルとなる4ドアサルーンがXEですが、アウディA4やBMW 3シリーズには押され気味。実力に見合う評価が得られていないとも思えるXEの魅力を、長期テストで確認していきます。

積算6611km 1カ月の走行距離が5000km超え

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ジャガーXEは早速忙しい英国編集部の洗礼を受けることとなった。1カ月での走行距離が5149kmにも達したのだ。

最近も空港への往復の足として利用した。フライトから戻ると、駐車場に待ち構える素敵なサルーンへ乗るのが楽しみになる。エンジンは慣らし運転が終わり滑らかになり、燃費も14.8km/Lへと伸びてきた。

ジャガーXE 2.0 Rスポーツ(マイナーチェンジ前)
ジャガーXE 2.0 Rスポーツ(マイナーチェンジ前)

積算1万3046km マイナーチェンジを受けたXE

われわれのテスト車両のXEは相当な勢いで走行距離を伸ばしている。編集部へやって来た時の走行距離は800kmくらいだったが、3カ月ほどの間に走行した距離は、1週間の平均で1200kmほど。このまま走れば、年間の走行距離は6万4000kmを超えてしまう。

そんなジャガーXEは大幅なマイナーチェンジをインテリアで受けて、ディーラーへと並ぶことになった。エンジンのラインナップはスリムになり、ボディデザインもシャープになるが、XEの使いやすさの向上は強みとなるだろう。

ジャガーXE 2.0 Rスポーツ(マイナーチェンジ前)
ジャガーXE 2.0 Rスポーツ(マイナーチェンジ前)

比較的コンパクトで、狭い路地や駐車場でも運転に困らない。用途を選ばず便利なクルマだと思う。ロンドン北部の高速道路でも、ミラノのアウトストラーダでも、交通の流れに沿って快適に走れる。

道路が混雑さを増し、周囲のクルマが徐々に大型化していく中で、適正なボディサイズを持つXEの価値は一層引き立って見える。XEに乗っていて羨ましがられる事はあっても、人を羨む必要はない。

普通に踏むと鳴くブレーキ

車両価格でいうと、英国では一般的な会社からの貸与車両に乗る読者から、オプションを加えた値段が税金に大きな差が出る4万ポンド(560万円)を超えていることに多くの意見が寄せせられた。確かに現状の仕様では、年間310ポンド(4万4000円)の税金が上乗せになってしまう。

2番目のオーナーとなるであろう人も、4万ポンド(560万円)を超えないクルマを探すはず。影響は確かに小さくない。試乗車の価格は4万575ポンド(568万円)と少し足が出ているのだ。

ジャガーXE 2.0 Rスポーツ(マイナーチェンジ前)
ジャガーXE 2.0 Rスポーツ(マイナーチェンジ前)

4万ポンド(560万円)を意識した場合、利便性の低下を最小限に抑えつつ、いくつかのオプションを削ることになる。わたしの場合、370ポンド(5万1000円)のプライバシーガラスと、530ポンド(7万4000ポンド)のキーレスエントリーを省くだろう。

XEで気になる部分といえば、特に助手席に誰かを乗せている時に感じる、落ち着きのない乗り心地。それでもRスポーツならではの姿勢制御には気に入っているし、ロードノイズはとても静かだ。

18インチから19インチへとホイールが大きくなっていることを考えると、評価できる。自分1人で運転していると、とても素晴らしいと思う。

またブレーキにも1つ癖がある。低速域で走行時に、わたしが普通にブレーキペダルを踏む強さでは、なぜかキーッと鳴くのだ。強く踏んだり弱く踏んだりした時は鳴かないのに。また少々サーボの効きが強すぎるとも思う。

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