【2019年 最高のハードコア・スポーツカー10選】サーキットから公道まで
公開 : 2019.12.30 05:50
クルマ好きの皆さんに贈る、最高のハードコア・スポーツカーランキングです。直線やサーキットでの速さだけにとらわれず、ドライバーへの刺激や楽しさも考慮に入れた選定を行いました。最新のモデルだけでなく、すでに生産終了したモデルも含まれます。
もくじ
ー10位 メルセデスAMG GT Rプロ
ー9位 BMW M4 GTS
ー8位 ロータス・エキシージ・カップ430
ー7位 ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ
ー6位 ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ
ー5位 マクラーレン675LT
ー4位 ポルシェ911 GT2 RS
ー3位 フェラーリ488ピスタ
ー2位 マクラーレン600LT
ー1位 ポルシェ911 GT3
10位 メルセデスAMG GT Rプロ
メルセデスAMGの市販車史上最もモータースポーツの技術が取り入れられたマシンだ。このGT Rはアファルターバッハの雄がシュトゥットガルトのライバルであるポルシェ911 GT3に対抗すべく投入された。
しかし今回の格付けにおいては、GT3に大きく差をつけられる結果となってしまった。これはGT Rがダメで、GT3がすべてにおいて素晴らしいという意味ではないことに注意してほしい。この2台は大きく違うキャラクターを持っているのだ。たとえばGT Rが搭載する585psのV8エンジンの爆発的なパワーは、GT3のフラット6では味わえないものだ。
GT3と同様、GT Rのシャシーもリジッド・マウントのサスペンションと四輪操舵が特徴だ。アファルターバッハは2019年モデルの各車に大きな改良を加え、それに伴い最上位のGT Rプロを設定した。このグレードはダンパーの減衰力、車高、それにアンチロールバーのセッティングを手動で変更できるほか、エアロの追加やシャシーの補強、それに軽量化が加えられた。
サーキットにおいては、GT Rプロは以前のGT Rよりもハンドリングやボディの動きが大きく改善されていた。公道での試乗はしていないが、ホッケンハイムで得た印象を維持できればこのランキングは大きく変動することになるだろう。
9位 BMW M4 GTS
今も昔も、BMWのモータースポーツ部門は最高のパフォーマンスを持った少々狂気じみたマシンを限定生産している。これはE30型ではM3スポーツ・エボに始まり、E46型M3 CSL、それにE90世代ではM3 GTSなどが当てはまる。今回のM4 GTSは、500psのウォーター・インジェクション付き6気筒ターボを搭載し、カーボンセラミック・ブレーキや調整式サスペンション、それにカーボン製ボディキットで武装し、その価格は12万1000ポンド(1732万円)だ。
フロントエンジン・リアドライブの古典的なレイアウトが採用され、タイヤが温まるまでの間はまさに暴れ馬といった印象だ。今時のこのカテゴリーのクルマとしては珍しいほどドリフトマシンであり、滑らせても自信を持ってコントロールすることができる。
ただし問題点を挙げるとすれば、この6気筒エンジンのフィーリングが価格に見合うかどうかということだ。それにギアボックスも公道ではそれほど躾けられておらず、乗り心地やハンドリングも足まわりのセッティングを煮詰めなおさない限りそれほど良くはない。
GTSは場面によっては素晴らしいハンドリングを見せてくれたこともあったが、公道ではしばしば過敏で扱いにくいこともあった。このクルマの真価を確かめるには、相応の場所とドライバーを用意する必要がありそうだ。