【2019年 最高のハードコア・スポーツカー10選】サーキットから公道まで

公開 : 2019.12.30 05:50

2位 マクラーレン600LT

AUTOCARを日頃からご覧になっている皆さんにとって、2018年にもベスト・ドライバーズ・カーに選ばれたこのマクラーレン600LTが再び登場したことは驚きかもしれない。マクラーレンは根っからの刺激的でバランスのとれたハードコア・スポーツカーであり、公道でもサーキットでも素晴らしいクルマだ。しかし、それでも911 GT3にはかなわないのである。

600LTのベースとなったのはあの素晴らしい570Sであり、マクラーレンにとって3モデル目のロングテールだ。排気系の改良によりその最高出力は30ps増の600psとなり、引き締められたスプリングとダンパーが採用された。

マクラーレン600LT
マクラーレン600LT

そしてそのルックスもさらにアグレッシブになり、高速域でのダウンフォースが増大している。さらに他のサーキット向けモデルと同様、軽量化も図られた。エアコン、ノーズリフト、ステレオなどを排した最軽量仕様では、わずか1247kgだ。

結果として出来上がったこのクルマは非常にスペシャルな1台となっている。正確かつ甘美なステアフィールを持ち、過去のモデル以上の速さとグリップを見せつけてくれる。

1位 ポルシェ911 GT3

究極的なまでにハードコアで、サーキットでの走りやハンドリング、それにドライバーへの刺激を徹底的に追求したのがポルシェ911 GT3だ。クルマ好きがスピード、興奮、そして楽しさを追求するのであれば、最もコストパフォーマンスに優れる選択肢だろう。

このクルマの良さは机上の空論ではわからない。500psを発生する4.0Lフラット6は数値の面ではポルシェ最強ではなく、パワーや加速性能だけで比べたら911の中でもこれを上回るモデルはある。

ポルシェ911 GT3
ポルシェ911 GT3

しかし速さ、グリップ、バランス、そして車重などすべてを総合的に見ると、これほどまでにパフォーマンスと扱いやすさを両立したクルマはないだろう。それでいて、サーキットの帰りには公道走行も難なくこなすのである。

現行型は3世代目に当たるが、1999年の初代登場以来繰り返されて来たマイナーチェンジにより、GT3の実力は飛躍的に向上している。GT3だけでもAUTOCARでのベスト・ドライバーズ・カーに4度も選ばれているが、911全体で見れば7回を数える。参考までに、過去30年の間に2回以上の受賞を果たしたスポーツカーは他に存在しない。

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