【2019年 オークション総括】いま注目したい、狙い目の5台
公開 : 2020.01.04 11:50 更新 : 2020.12.08 17:56
フェラーリ456 GT
コレクターズ・オークションで無敵の存在といえるフェラーリだが、1つだけ例外がある。
それは2+2モデルの評価の低さで、60年代のモデルで比較すると2シーターに較べ10分の1の額で手にすることができる。近代のモデルも同様で、どれも苦戦を続けている。
そんなフェラーリの2+2モデルの中で、最もスタイリッシュなのが456 GTだ。デイトナの再来と評されたスタイルは2+2モデルとは思えぬ端正なもので、今も色香は衰えない。
しかしマーケットではミドシップのベルリネッタに人気が集中してしまう。そのため、456 GTの評価は低いのが現実だ。
しかし視点を変えれば豪華な12気筒GTがリーズナブルに手に入るのだ。2019年のリザルトを見直すと600万円〜1000万円で落札されており、ちょっと頑張れば手が届くところにある。
ただし、タイベルを始めとする消耗部品の賞味期限が短いのと、重いため足まわりの劣化が早いので維持費がそれなりに掛る点をお忘れなく。
ローバー・ミニ
あまりにもポピュラーなモデルであるミニは、いままでコレクターズ・オークションに姿を見せるのはBMC時代のマークIからマークIIIまでのクラシック・モデルだけだった。
ここにきて新たな動きが出てきた。それは末期のローバー・ミニがコレクターズ・アイテムとして注目され始めたことだ。
あらためて見直せば偉大なるヒストリーを持つことに加え、最終生産から20年が経ったベーシックカー故にコンディションの良い個体は着実に数を減らしつつあることも、再評価される1つの要因といえるだろう。
ミニに関してはバブルと無縁の存在で推移し、ちょっと前であれば100万円もだせば上物が手にできた。それが、2019年に入ってから極上車は上昇傾向にある。
RMサザビースのエッセンでは走行1360kmのミニクーパーSが190万円、10月のロンドンオークションではスポーツパックを備えステージ1までアップグレードされたミニクーパーが290万円で落札されるに至った。
日本でも程度の良いミニは値上がり傾向にあるだけに、狙っている方は決断をお早めに。