【2019年 最高のハイパーカー10選】浮世離れした超高額/高性能モンスター
公開 : 2020.01.05 05:50
4位 ポルシェ918スパイダー
フェラーリやマクラーレンのライバルよりもパワフルなモーターと大容量のバッテリーを搭載する918スパイダーは、21世紀のゼロエミッション技術に大きな貢献を果たしている。
このクルマは電気のみで24km程度の走行が可能だ。またポルシェのスーパーカーではあるが、718スパイダーと大きく変わらない感覚で運転できる。それでいてモータースポーツ譲りのV8エンジンは9000rpm近くまで回り、非常にエキサイティングだ。4WDシステムのおかげで124kg-m以上ものトルクを持て余すことなく、天井知らずの加速を見せてくれる。
やや重いクルマではあるが、サーキットでも速い。以前はわれわれのコースのレコード保持車であり、P1の記録を塗り替えたクルマでもあるのだ。
ラフェラーリほどの官能性や、P1などのようなル・マンに出られそうな懐の深さはないが、918が偉大なクルマであることに疑いの余地はない。
3位 マクラーレン・セナ
マクラーレンの「アルティメット・シリーズ」の最新モデルは同社が誇った伝説的なF1ドライバーの名を冠している。モータースポーツ譲りの技術を可能な限り盛り込んだこのハイパーカーは、アイルトン・セナのように伝説的なモデルとなりうるのだろうか。
機能性に裏打ちされた外見の賛否はさておき、この最も速く先進的でエキサイティングなクルマに実際に乗れば、その答えはすぐにわかるだろう。
セナはまさに素晴らしいサーキット性能を持つクルマだ。われわれのコースを走ったクルマの中で最もパワフルというわけではないにもかかわらず、2018年のテスト時にはレコードを1.5秒も塗り替えたのだ。最高速では800kgものダウンフォースを生み出すマシンだが、サーキットで神経をすり減らすこともなく、公道走行もいたって簡単だ。
セナはドライバーの味方であり、フィードバック、スタビリティ、ドライバビリティのいずれもが高いレベルにある。この価格帯のハイパーカーの中で実用性が高い部類とは言えないが、サーキットを走らせる楽しみはまさに唯一無二だ。
2位 マクラーレンP1
マクラーレン・オートモーティブ初の「アルティメット・シリーズ」であり、伝説的なF1の後継とも言えるモデルだ。しかし、マクラーレンは単にF1を再生産したようなモデルとはしていない。
915psのハイブリッド・パワートレインに2座のインテリア、それに自慢のサスペンション技術や軽量構造とエアロダイナミクスを与えた。これによりサーキットでも公道でも濃密かつエキサイティングなパフォーマンスを実現している。
P1がもたらすこのスリルは、普通であればレーシングドライバーのみが体感できる領域の速度で得られるものだ。公道でも非常に従順かつ扱いやすいが、その真価を発揮することは難しい。
しかし、このクルマ以上に先進的かつ1つの目的に沿ったパフォーンマンスカーは他に存在しないだろう。