【テスラに迫る半自律運転を実現】シャオペン製EV G3に試乗 0-100km/hは8.6秒
公開 : 2020.01.08 09:50
テスラに迫る自律運転システムの完成度
回生ブレーキは最も強い設定を選んでも、ライバルのEVモデルほど強い制動力は得られない印象だったが、ブレーキペダルを踏む量は確実に少ない。そして何より、自律運転機能に興味を惹かれた。
アダプティブ・クルーズコントロールは渋滞時にとても有用だし、高速道路ではAIアシスタントの「シャオP」が運転を支援。ウインカーレバーを操作すると、追い越しを自動で行ってくれる。
システムの仕上がりは高く、中国製のライバルモデルと比べて遥かに安心して使用できると感じた。自律システムでの走行が難しそうに見えたのは、狭いコーナー程度。
自動駐車も試してみたが、少し斜めになったものの枠内にきれいに収まった。音声操作か起動ボタンを押すだけで機能し、切り返しも少ない。普通のドライバー並みに上手に停められたと思う。
シャオペンG3を購入するには、中国に住む必要はある。当面は欧州へ輸出されることもないようだ。しかし、中国のドライバーへ高水準の技術を搭載したモデルをシャオペン・モータースが提供していることは明らか。
実際のオーナーの話しでは、航続距離は公式スペックの値に近いようだし、音声認識機能やナビゲーションの使用率も高いという。安全性もちゃんと考えられている。中国のNCAPテストでは、EVクラスで最高スコアを獲得している。
デザインの好き嫌いはあるにしろ、少なくとも中国市場では際立つ存在感を放っている。テスラと並んでも個性的に見え、安価でありながら同等の技術レベルを実現している。劣る点といえば、圧倒的な走行性能を持たない程度にすら思える。
シャオペンG3のスペック
価格:2万1710ポンド(304万円)
全長:4450mm
全幅:1820mm
全高:1600mm
最高速度:170km/h
0-100km/h加速:8.6秒
航続距離:−
CO2排出量:0g/km
乾燥重量:1637kg
パワートレイン:永久磁石電動モーター
バッテリー:−
最高出力:197ps
最大トルク:30.4kg-m
ギアボックス:シングルスピード