【ウマ買った、ウシは…】ランボルギーニ・ディアブロSE 30イオタ(1995年) BHオークション
公開 : 2020.01.12 15:18 更新 : 2020.01.12 15:29
ランボルギーニ・ディアブロSE 30イオタ(1995年)がBHオークションに出品されました。イオタキットをライン装着した12台のうちの1台で、予想落札価格は4000〜6000万円。残念ながら入札はありませんでした。
ランボルギーニ・ディアブロSE 30イオタ(1995年)の概要
・3500万円からスタート
・流札
・予想落札額は4000〜6000万だった
・139台目のSE 30
・イオタキットをライン装着した12台のうちの1台
・595psのエンジンを搭載
・走行距離計の表示は3万1320km
(落札金額には手数料等別途費用がかかります)
ランボルギーニ・ディアブロSE 30イオタ(1995年)の詳細
1993年9月に行われたランボルギーニ・デイ3において、アウトモビリ・ランボルギーニ社の創立30周年を記念した特別仕様の限定車が発表された。それが、ディアブロSE30である。
SEとはスペシャルエディションの略であり、SE30はディアブロのRWDモデルがベース。エクステリアには特別装備として、専用デザインの前後バンパースポイラー、サイドスカート、可変フラップ付きのリアウイング、専用エンブレム付きのリアグリル、OZレーシング製の専用のデザインとなるフロント17インチ、リア18インチ・サイズのアロイホイールが与えられている。
インテリアはカーボンファイバーの専用トリムが多用されるほか、アルカンターラなどの素材でラグジュアリー感も演出。専用のバケットシートと4点式のシートベルトを装備する。エンジンにも専用のチューンが施されたSE30は150台限定で発売され、世界中のランボルギーニ・マニアの間で今も特別な存在として人気を博している。
そのSE30をベースに、さらにハイパワーなレーシング直系のエンジンを搭載したのが、今回出品されるディアブロSE30“イオタ”である。ランボルギーニ・ミウラの時代に存在した伝説のマシンの名を復活させたモデルとして、マニアの間では特別視される1台だ。
ディアブロ・イオタは本来、全日本GT選手権(JGTC)に出場していたJLOC /寺井エンジニアリングの要望で、ランボルギーニ・エンジニアリングが共同開発の形をとって製作したレースマシンとして生まれている。
PO.1/PO.2/PO.3の計3台が製作され、PO.1はJGTC用として1995年〜1998年に実際にレースに参戦、PO.2は鈴鹿1000kmやル・マン24時間レース用といった耐久レース仕様として製作されるも、レース参戦することは結局一度もなかった。
そして、最後のPO.3はストリートバージョンとして620psを発生するスペシャルエンジンを搭載して登場。その存在を知った各国の熱狂的なランボルギーニ・マニアたちの間から「自分にも同じような高性能モデルを作ってほしい」との声が高まり、それに応えてランボルギーニ社が用意したのがSE30イオタなのである。
SE30の最終生産期に追加されたSE30イオタは、L.I.E(ECU)の新しいプログラムやコールドエアインテークシステム、軽量なカムシャフトなどを採用した最高出力595ps / 7300rpm、最大トルク65.3kg−m /4800rpmを発生するスペシャルエンジン、通称“イオタ・キット”を組み込んだモデルを指す。
エクステリアに関しては専用設計のエアインテークに対応したスクープを持つエンジンフード以外はSE30から大きな変更点がないため、外側から眺めただけでは“イオタ”とすぐに識別することは難しいが、当時F1エンジンの開発に関わっていたエンジニアの手によるレーシングエンジンは、サウンドも含めてストリート用としては規格外のもので、真に熱い走りを求めるランボルギーニ・マニアの間からは大絶賛を得ている。
“イオタ・キット”のエンジンは合計で28基が製造されており、その内の12基がディアブロSE30の生産ラインでSE30イオタとして組み込まれてラインオフ、14基が各国のディーラーなどを通じて“イオタ・キット”としてすでにラインオフしていたSE30に組み込まれている。
なお、残る2基はスペアエンジンとしてランボルギーニ社の元に残されたが、その内の1基はアメリカで“イオタ・エボリューション”が製作される際のベースとなったとされている。
今回の出品車両はSE30の生産台数150台の内、最後期の139番目に生産された個体で、“イオタ・キット”が生産ラインで装着された希少な1台。走行距離計は現在3万1320kmを表示しており、機関系も良好なコンディションを維持している。世の中に26台しか実在しないSE30イオタ、その中でもより希少価値の高いライン生産モデルは、今後マーケットに出回る可能性は低い。