【海外ではトヨタC-HRのライバル】ヒュンダイ・コナ・ハイブリッドに試乗
公開 : 2020.01.14 09:50 更新 : 2021.03.05 21:37
デュアルクラッチATはCVTより好印象
試乗したコナ・ハイブリッドは18インチのアルミホイールを履いていたが、下位グレードの履く16インチと比べても、燃費の悪化は最小限。今回のテストコースでの平均燃費は19.4km/Lとなっていた。
ヒュンダイはデュアルクラッチATを採用しており、CVTよりドライブトレインの曖昧さは少ない。都市部での走行では特に実感できる。エコモードがデフォルトで、可能な限りバッテリーの電力で走行しようと努める。エンジンの回転はほとんど気にならない。
アクセルペダルのレスポンスは良くないが、深く踏み込めばキックダウンしてくれる。その際、エンジンの回転数は急に高まる傾向があるようだ。
システム総合での最高出力は141psで、パワー不足とはいえないだろう。だが額面通りの力強さを得ようとすると、エンジンノイズが目立つようになる。
高速道路での走行時は、エンジンから伝わるサウドや振動は小さく、穏やかな印象。アムステルダムの道は殆どが滑らかだったが、石畳の道でも快適な乗り心地を提供してくれた。
スポーツモードを選ぶとアクセルの反応がシャープになり、軽めのステアリングは重みが増す。パドルシフトを弾けば望みの段数を選ぶこともできる。だがコンパクト・クロスオーバーという激戦区において、コナ・ハイブリッドの運動性能はリーダーに及ばないレベル。
環境性能と経済性の妥当な選択肢
充電環境や航続距離など、純EVに乗る環境が整っていないのなら、ガソリン代を節約できるコナ・ハイブリッドは検討する価値がある。
ハイブリッド・モデルとなると、このコンパクト・クロスオーバーのカテゴリーでは選択肢が少ない。パワートレインでライバルとなるトヨタC-HRの方がスタイリングでの個性は強く、コナ・ハイブリッドの方が万人受けはすると思う。小柄なボディサイズは、より大きなキア・ニロより郊外での乗りやすさにつながってくるはず。
革新性の度合いでいえば、純EVのヒュンダイ・コナ・エレクトリックの方が高い。しかしディーゼルエンジンという選択肢がない今、環境性能と経済性を満たしてくれる妥当な選択肢となってくるのは、このコナ・ハイブリッドといえるだろう。
ヒュンダイ・コナ・ハイブリッド・プレミアムのスペック
価格:2万7195ポンド(386万円)
全長:4165mm
全幅:1800mm
全高:1565mm
最高速度:185km/h
0-100km/h加速:11.6秒
燃費:18.5km/L
CO2排出量:99g/km
乾燥重量:1453kg
パワートレイン:直列4気筒1580cc自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:141ps/5700rpm(システム総合)
最大トルク:26.9kg-m/4000rpm(システム総合)
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック