【もみ合いに】東京オートサロン ランボルギーニ空ぶかし騒動 法的にダメなことは何だったのか
公開 : 2020.01.17 11:20 更新 : 2020.01.18 11:18
迷惑で不快な行為 法的にNGなことは?
この2台の行為は周囲に対して迷惑な行為であることは当然だが、東京オートサロンの出展規約、幕張メッセの規約や消防法/道交法/道路運送車両法(保安基準)など各種の法的ルールを破っていることも大きな問題である。
搬出時のルールはいくつかあるが、
・指示されるまではブースから車を動かさない
・エンジンを掛けるのは搬出で移動するときのみ
・不要にエンジンを掛けない
など。
これらは空ぶかしの最中にもアナウンスされていたが、当然爆音の中で聞こえるはずもないだろう。
空ぶかし以前に搬出の指示が出される前に、エンジンを掛けたり車両を動かしたりの行為は当然NG。
オートサロンの出展規定の中にも、「火災予防条例により展示場内においては、エンジンをかけることは禁止(金~日 開催時間中、残業時間帯、有料残業時間帯)」
とある。
さらに、保安基準に適合しないマフラーやフラッシュライトなどを装備していることで、本来は公道での走行もNGだ。
キャリアカーに載せて移動するのがルールである。
爆音もさることながら、デイライトストロボLEDやフラッシュライトと呼ばれる非常に眩しい灯火の使用について触れておこう。
最近、違法な電飾によるカスタムが増えつつあるので今一度確認されたい。
「その他の灯火」として認められる電飾とは
2台のアヴェンタドールにはいずれも、恐ろしく眩しい違法なストロボLEDライトが装着されていた。
これらは道路運送車両の保安基準により以下の理由でNGとなる。
・光量300カンデラ以下→ストロボLEDの光量は5000カンデラ以上
・光源が外を向いていない→思い切り外に向いている
・車両後部に「白色」灯火は禁止→ライトの色は白
また、点滅する灯火はヘッドライトはもちろん、その他の灯火として装着した場合も保安基準に抵触する。
「他の交通の妨げになるような光」を出していたら、装備される場所も光量も色も関係なくすべてNGとなる。
東京オートサロンの出展規定には「競技車両以外、公道走行を前提とした車両保安基準に則ったクルマづくりをする」という一文が盛り込まれており、出展車両にはすべて、「公道走行可」か「公道走行不可」か、いずれかの表示が義務付けられている。
不可の車両は移動時、積載車に載せるのがルールだ。
1983年から続いてきた東京オートサロンは本物のクルマ好きが集まるクリエイティブなイベントである。
不正改造車を排除し、ルール順守を徹底することはオートサロンが長く続くために欠かせない条件。
実際、爆音で走行するなどルールを無視した関係車両によって、歴史ある車イベントを含む数件が近年、中止に追い込まれている。
ほんのわずかな心ない出展者のせいでオートサロンが終わってしまうことなどないように。