【運動神経最高、かつ知的】ホンダ・シティ2代目(GA1/2型) F1の勢いの中で生まれた完成形

公開 : 2020.01.18 05:50  更新 : 2021.10.09 22:40

「キラーカー」として君臨

モータースポーツの世界では、時にチャンピオンシップを掌握し、最終的にはそのクラス自体をつぶしてしまうほどの強さを誇るマシンをキラーカーと呼ぶことがある。

ホンダの開発陣がその活躍を狙っていたとは思えないが、ジムカーナの世界における2代目シティがまさにそれだった。

2代目シティは、ワイド&ローのフォルムと、タイヤをボディの四隅に追いやったような設計はクイックなハンドリングに秀でていた。
2代目シティは、ワイド&ローのフォルムと、タイヤをボディの四隅に追いやったような設計はクイックなハンドリングに秀でていた。

ワイド&ローのフォルムと、タイヤをボディの四隅に追いやったような設計はクイックなハンドリングに秀でており、GA1(前期型)の決してパワフルとは言えないエンジンでも表彰台の常連として活躍した。

エンジンがパワーアップしたGA2(後期型)になると、全日本ジムカーナのA1クラスはシティが独占するかたちになる。

2代目シティのクラス独占の状態は、このクルマの生産が終了した1994年以降も延々と続いたのだ。最終的には2004年ころに競技規則が改変され、第一線を退くことになる。

2ドアハッチバックとしてのホンダ・シティは2代で終了し、その名称はアジアの工場で生産される4ドアセダンに移行され現在に至っている。

一方、2代でクルマ好きの若者に夢を与え強いインパクトを残したシティのDNAは、当初はGA2のグレード名であった「フィット」へと受け継がれたのだった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

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