【BMWから乗り換えたドライバー】トヨタ・カローラ(4) 強みは燃費 長期テスト
公開 : 2020.01.18 10:20 更新 : 2021.01.28 16:58
荷室空間とインフォテイメント
嵩上げされた荷室の床面は、高さ方向では残念に感じるほど。先日学術書などが入った箱をいくつか運ぼうとした時、気付いてしまった。
プラグインハイブリッドなら、荷室空間が削られるのは一般的。そのかわり、電気のみの力で走行できる距離が見返りとして得られる。だが、PHEVではないカローラにはそれがない。
もう1つの不満は、標準のインフォテイメント・システム。酷いといえるほどではないものの、インターフェイス・デザインに小さなつまづきがある。
例えばデジタルラジオのチャンネルは6局分を登録できる。ところが利用可能なラジオ局をスクロール表示させると、チャンネルがランダムに入れ替わって表示されてしまうのだ。わたしの場合、ほとんどの時間はラジオではなくポッドキャストを楽しんでいるけれど。
ほかにも郵便番号でナビの目的地を設定する時もわずらわしい。キーボードの数字入力が、別画面を選ばないと表示されず、サブメニューから切り替える必要がある。ブルートゥース機能も改善を求めたいところ。
他の自動車メーカーのインフォテイメント・システムでも、似たような不満はつきもの。だがアップル・カープレイに対応していれば、スマートフォンの機能を直感的に操作することも可能となる。
長期テストの初期型のカローラ・スポーツの場合、アップル・カープレイに対応していない。とりあえずトヨタ純正のシステムを使うしかない。
できるだけカイゼンしようと努める姿勢
ところが朗報もある。英国でも、アップル・カープレイに対応するようにアップデートされたインフォテイメント・システムが、カローラにも搭載されるという。初期のオーナーにもアップデート対応してもらえることを願いたいところ。
トヨタがインフォテイメント・システムを見直したという事実は大歓迎。カローラ・スポーツをできるだけ良くしようと努めている証拠だといえる。
こういう小さな手直しは、プレミアム・ブランドから乗り換えるような新しいオーナーを、継続して獲得できる重要なカギとなるはず。既にカローラ・スポーツには、静かな走りと控え目なスタイルという、満足感が備わっているのだ。
テストデータ
気に入っているトコロ
操作しやすいステアリング:とりわけスポーティな操縦性とまではいえなくても、一貫性があり運転しやすい。狭い車線内を走る際も気を使わないで済む。
気に入らないトコロ
バックカメラ:便利な機能ながら、冬場は特にレンズが汚れやすい。
テスト車について
モデル名:トヨタ・カローラ(カローラ・スポーツ)・エクセル2.0ハイブリッド(英国仕様)
新車価格:2万9075ポンド(386万円)
テスト車の価格:2万9870ポンド(397万円)
テストの記録
燃費:17.5km/L
故障:なし
出費:なし