【殺人チャイルドシート】アマゾンが購入者に全額返金 廃棄を指示 何が危険なのか?
公開 : 2020.01.17 22:03 更新 : 2021.06.17 22:05
危険な布製チャイルドシート、どんなもの?
現在、日本で新規に販売が認められているチャイルドシートは以下のいずれかの安全基準を満たしていることがマストだ。
「UN(ECE) R44」UN(ECE)とは、国連欧州経済委員会のこと。日本は欧州の安全基準を採用している。
ECE R44
2012年7月以降、この基準を満たしていないチャイルドシートはメーカーが新規出荷できない。
ECE R129
新しい安全基準であるR129には3つのフェーズがあり、現在は第1フェーズとなる「i-Size」基準を満たしたチャイルドシートの普及が始まっている。R44が体重基準なのに対してR129i-Sizeは身長を基準に体に合ったチャイルドシートを選ぶ。
今回、アマゾンが購入者全員に返金対応した中国製の安全未認証チャイルドシートは、これらの基準を満たしていない。
日本でもかつてチャイルドシートが法制化された2000年頃、着衣型(ベスト型)チャイルドシートが国の認可を受けて販売されていたことがあったが、ECE R44基準を満たすことができず、現在は販売されていない。
なお、ネイビーの方には全く何もないが、ピンクの方には一枚の説明書(?)が入っている。
説明書と言えるものはこれだけ。「0〜10歳に適合」とあるが、0歳からこんなシートが使えるはずはなく、とんでもなく危険である。
アマゾンでチャイルドシートを販売する際には「安全証明書」の提出がマスト
国内大手チャイルドシートメーカーによると、「アマゾンで販売をする際には、必ず安全性に関する証明書を出さないといけません。それは新製品が出るたびに求められます」
「登録書以外に安全証明書(どの国でどんな安全基準に適合しているのかなど)をセットにして提出しなければ、アマゾンで扱っていただくことはできません」とのこと。
複数のチャイルドシートメーカーに確認したが、どこも同様に新製品販売の際には「安全証明書」を提出しているという回答だった。
そして、2017年の最初のリコールの後も、マーケットプレイスでは安全性未認証のチャイルドシートが再び、アマゾンで販売されていたため、広報担当者に確認した際の回答はこちら
「アマゾンは安全を重要視しており、お客様が安心してアマゾンでお買い物を楽しんでいただけるよう努めています」
「アマゾンに出品している販売事業者は、商品を販売する際、関連するすべての法律および規約を遵守する必要があります」
「販売事業者がアマゾンの規約に準拠していない場合、アマゾンはお客様のために迅速に適切な措置を講じています」
アマゾンとしても安全性の確認はしっかり行っており、アマゾンが管理する通常の販売サイトでは問題なくても、販売事業者が出品しているマーケットプレイスの商品まで手が回らないのかもしれない。