【今あらためて試乗】フォルクスワーゲン・ゴルフII 古すぎないゴルフ、ブーム再来の予感

公開 : 2020.01.26 05:50  更新 : 2021.10.09 22:40

蘇るコンディション、再燃する人気

90年頃のVWゴルフはベーシックなCi、装備をアップグレードしたCLi、スポーティなGTi、ディーゼルとディーゼルターボ、そしてカブリオというラインナップが揃っていた。

今回試乗できたCiのエンジンパワーは90psだが、車重は930kg程度と軽く、タウンユースならば全く不満を感じないだろう。

4ドアと2ドアでホイールベースは同じだが、2ドアの方がシルエットはすっきり。また個体数においてもレアといえる。オリジナルの鉄ホイールも時代を感じさせる造形。
4ドアと2ドアでホイールベースは同じだが、2ドアの方がシルエットはすっきり。また個体数においてもレアといえる。オリジナルの鉄ホイールも時代を感じさせる造形。

スロットルのオンオフで横置きエンジン特有の揺れが少しだけ感じられた。だがこれだけボディがしっかりとしていれば、ダンパーやマウント類の交換で、新車時代を彷彿とさせるシャキッとした走りが蘇るに違いない。

デザインはイタリア、ドライバビリティのユーモアはイギリス車に分がある。その点ユーズドのドイツ車の楽しみは、現役当時の高性能がメンテナンスでちゃんと蘇る、という部分にあるのだと思う。

もうじきデビューする8代目VWゴルフの全長はゴルフIIより30cm近くも長く、幅も12.4cm広い。ベーシックカーという立ち位置こそ新旧で変わりはないが、日本の路上で扱いやすいのはやっぱり5ナンバー枠の車幅(1700mm以内)なのである。

近頃ゴルフIIの人気が再燃しているのは、少し古めの趣味車という側面に高い実用性がプラスされるからなのだと感じた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

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