【クーペからクロスオーバーへ変身】新型 フォード・プーマ 1.0T 125に試乗
公開 : 2020.01.25 10:20
遅くなった登場はドライバーに応えるため?
エンジンは125ps以上にパワフル。3気筒らしい個性的なビートを打つ排気音と、小さなスターター・ジェネレーター(ISG)が生むオーバーブースト効果が大きい。完全にシームレスな動作ではないが、一時的に最大トルクを17.5kg-mから20.4kg-mにまで高めてくれる。
スポーツモードでは、シャープになるスロットル・レスポンスが、低回転域でのトルクの細さやISGが機能していない場面で有効。2速で徐行している状態から素早く加速したい時に実感できる。さらにスポーツモードなら、オーバーブースト時の最大トルクが21.3kg-mにまでアップする。
ドライビングの楽しさを求める人にとって、フォード・プーマはコンパクト・クロスオーバーの最有力候補といっていい。乗り心地はや操縦性はライバルより訴求力が高く、値の張るプレミアム・ブランドと比べても遜色ない。
フォードが目指した、ドライバーの楽しさにフォーカスしたプーマ、というゴールは達成していると思う。わずかに柔らかく、快適性とコーナリング性能がバランスしたチタニウムは、STラインより一層魅力的。
一段高いドライビングポジションと、アウトドアなライフスタイルのイメージが重なり、多くの人にとって魅力的に映るクロスオーバー。好みが分かれるとしても、フォード・プーマは歓迎すべきニューモデルだと思う。
ライバルと比べると、一歩出遅れた感じのあったフォード。運転も楽しみたいドライバーに応えるため、余計に開発時間が必要だったのかもしれない。
フォード・プーマ 1.0エコブースト 125 mHEV チタニウムのスペック
価格:2万845ポンド(296万円)
全長:4207mm
全幅:1805mm
全高:1537mm
最高速度:191km/h
0-100km/h加速:9.8秒
燃費:18.5km/L
CO2排出量:96g/km
乾燥重量:1280kg
パワートレイン:直列3気筒999ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:125ps/6000rpm
最大トルク:17.2kg-m/1400-4500rpm(オーバーブースト時:21.3kg-m)
ギアボックス:6速マニュアル