【WLTP値で83.3km/Lの燃費】プジョー508 ハイブリッド225 GT PHEV版に試乗
公開 : 2020.01.29 10:20
PHEV化に伴う妥協は最小限
いくつかのカーブを抜けると、ハイブリッド化で増えた車重に気づく。最も軽量な508と比べると300kgも増えているが、顕著に運動神経を阻害しているほどではない。ステアリングフィールはスムーズで正確。軽快に気持ちよく進路変更をこなしていける。
増えた車重が乗り心地へ与えている影響も最小限。わずかに落ち着かないところがあるが、高速道路のペースに乗ればフラットに安定。508なら、長距離移動でも快適にこなせるはず。
ハイブリッド化による車内空間の影響はほぼなく、スペアタイヤが備わらない程度で済む。インテリアは綺麗に仕立てられ、用いられている素材感も妥当。荷室の床下には、充電ケーブルを収納できるスペースも用意されている。
価格には疑問を持ってしまう。英国ではトップ・トリムグレードのGTで4万ポンド(572万円)を超える。特にできの良いBMW 330e Mスポーツとほぼ同じ金額だと考えると、悩む読者も多いだろう。
同じ価格で、快適なフォルクスワーゲン・パサートGTEや、より車内の広いスコダ・スパーブiVも選べてしまう。508 ハイブリッドのライバルは手強い。
確かに同じクラスの、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを搭載したモデルより魅力的な選択肢だとはいえる。だが、PHEVのライバルと並んだ時、その訴求力が特に強いわけではないことも、確かだと思う。
プジョー508 ハイブリッド225 GTのスペック
価格:4万630ポンド(581万円)
全長:4750mm
全幅:1859mm
全高:1403mm
最高速度:249km/h(EVモード時:135km/h)
0-100km/h加速:8.3秒
燃費:83.3km/L
CO2排出量:29g/km
乾燥重量:1720kg
パワートレイン:直列4気筒1598ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:225ps(システム総合)
最大トルク:25.3kg-m(ガソリンエンジン)/34.3kg-m(電気モーター)
ギアボックス:8速オートマティック