【今あらためて試乗】フェラーリが愛したゴーカート ミニ・クーパー1.3 凝縮された英国テイスト

公開 : 2020.02.02 05:50  更新 : 2021.10.11 14:51

生産中止、でも作り続けられるクラシック

クラシック・ミニの生産終了は2000年のこと。

だが英国では今なおブリティッシュ・モーター・ヘリテイジという会社がクラシック・ミニのボディを継続生産しているのである。

初期モデルのタイヤは10インチ、ローバー時代は12インチがほとんどだが、最終に近い限定車では13インチのモデルも存在した。角ばったテールランプはマーク2以降の装備となる。
初期モデルのタイヤは10インチ、ローバー時代は12インチがほとんどだが、最終に近い限定車では13インチのモデルも存在した。角ばったテールランプはマーク2以降の装備となる。

つまり長年の使用でボディが錆びてしまったり、事故で修復不可能になってしまった場合、ボディを丸ごと新品に換えてしまうことが可能なのである。

現在でもかなり多くの個体が生き残っているクラシック・ミニなので、ボディ以外の補修パーツだって豊富に揃う。

おじいちゃんが乗っていたクルマを新車同然のコンディションにレストアしてお孫さんに受け渡すといった、他のクルマでは難しそうな青写真も、クラシック・ミニなら問題なく描けるというわけだ。

現代のクルマが便利さを増し、無音のまま走る電気自動車や、自動運転車が当たり前の世の中になっていくと、クラシック・ミニのような古典的なクルマの存在価値はさらに上がっていくはずだ。

20世紀のモータリングの歴史や楽しさを雄弁に語ることができ、しかしヒストリックカーを運転、維持するほどには手もかからない1台。

今なおクラシック・ミニのファンやオーナーズクラブ、そしてイベントが世界中に数多く存在することも頷けるのである。

記事に関わった人々

  • 吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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