【横浜から世界へ】車椅子のレーサー、世界へ フォーミュラeのジャガーIペイスeトロフィー参戦

公開 : 2020.02.06 15:51  更新 : 2021.07.12 18:38

バイク・レーサーとして名を知られた青木拓磨は、車椅子の生活になってもチャンスを掴み続けました。「TEAM YOKOHAMA CHALLENGE」が結成され、「ジャガーIペイスeトロフィー」に参戦が決定しました。

ジャガーIペイスeトロフィー」に参戦

text:Taro Ueno(上野太朗)

青木拓磨は、ホンダのワールド・クランプリ・ライダーとして世界を舞台に活躍した。日本人初の世界に通用するドライバーとして、名前をとどろかせた。

1998年、テスト中にアクシデントに見舞われ下肢障害者となった。回復後、新たに四輪レースに挑戦した。

青木拓磨(写真左)と ジャガー・ランドローバー・ジャパンの代表取締役マグナス・ハンソン。
青木拓磨(写真左)と ジャガー・ランドローバー・ジャパンの代表取締役マグナス・ハンソン。

国内のレース、海外ラリー、海外ツーリングカーレースを経て、ここ数年はル・マン・プロト(LMP)に乗るまでのドライバーになり、今年のル・マン24時間レースにも出場予定。

また今回の発表会で「TEAM YOKOHAMA CHALLENGE」が結成され、「ジャガーIペイスeトロフィー」に参戦が決定した。

「ジャガーIペイスeトロフィー」とは何なのか?

「ジャガーIペイスeトロフィー」とは?

「ジャガーIペイスeトロフィー」は、ジャガーの電気自動車Iペイスがベースのレーシングカーによるワンメイクレースだ。

ワンメイクEV選手権は、おなじEVレース「フォーミュラe」の前座として開催。フォーミュラe選手権とおなじ市街地コースでIペイスがレースする。

青木拓磨は、ハンドルと、その横に取り付けられたレバーを使ってドライブする。
青木拓磨は、ハンドルと、その横に取り付けられたレバーを使ってドライブする。

市販のIペイスからの改造点は、内燃機関のクルマと大してかわらない。

内装が取りはらわれ、ドア内張りやダッシュボードもカーボンファイバー製に置きかわる。

張りめぐらされたロールケージはボディ外板にボルト留めされ、ホイールベース間でもっとも場所をとる床下のバッテリーも保護。

青木拓磨は、これをハンドルと、その横に取り付けられたレバーを使ってドライブする。

EVのほうが、かえってドライブしやすい

青木拓磨は、「ジャガーIペイスeトロフィー」について、こう説明する。

「小さいころから慣れ親しんできたラジコンと似た感覚です」

内燃機関のマシンより、EVのほうがコントロールしやすいという。
内燃機関のマシンより、EVのほうがコントロールしやすいという。

「EVは、オン/オフの2パターンです。いっぽうで内燃機関をもつ乗り物は、生みだすパワーがタイヤ/地面に伝わるまでに、トランスミッションなどを介すことでロスしてしまいます」

「シンプルなぶん、コントロールしやすいのです。(レバーを握って加減速する)自分のスタイルにもあっています」

勝率はどれくらいなのだろうか?

「テスト走行しただけですし、ほかのドライバーの速さもわからないため、まだなんとも言えません」と謙遜する。

しかし「『ePRIX』の横浜への誘致もありますから、結果を出すことで注目されたいと思います」という。

「ePRIX」とは何か?

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