【2桁マイナス 4か月連続】登録車の販売減、いつまで続く? ヤリス/新型フィット待ちか
公開 : 2020.02.07 11:44 更新 : 2021.01.28 16:42
登録車の新車販売が、4か月続けて2桁マイナス。2月発売のヤリス、新型フィットの動向が鍵を握りそうです。1月の販売台数レポートです。
前年比 11.1%減
日本自動車販売協会連合会がまとめた2020年1月の登録車の新車販売台数(速報値)は、前年同月比11.1%減の22万1464台と4か月連続のマイナスとなった。
なお、軽自動車と合わせた台数でも同11.7%減の36万103台と4か月連続での前年割れ、しかも4か月連続での2桁減に落ち込む。
1月期の登録車のブランド別新車販売台数では、前年の落ち込みが大きかったことに加え、新車の販売が堅調に推移したスバルが前年同月比57.1%増の8456台、新型コンパクトSUVのロッキーの販売が好調なダイハツが同16.3%増の5137台とプラスを達成し、それ以外のブランドはマイナス。
トヨタは同4.0%減の10万5010台、マツダは同2.4%減の1万2757台、三菱自は同5.8%減の3187台と1桁減に抑えたものの、目立った新車がなかった日産は同33.2%減の2万4490台。
フィットの販売延期を行ったホンダは同34.6%減の1万9684台、新車攻勢に一服感が出たスズキは同11.9%減の9463台、レクサスは同18.1%減の4797台と2桁の落ち込みとなった。
関係者の声を聞いてみよう。
2桁減のワケ 今後の展望
1月期の登録車の新車販売動向について業界団体の関係者は、「トヨタ・ヤリスやホンダ・フィットなど、販売を伸ばしそうな新型車が2月に発売されるので、それを待って比較検討しようという動きもあり、1月期は前年同月比で2桁減に落ち込んだ」と分析。
さらに「消費税増税の影響があったことも推測されるが、これに関してはもう少し様子を見ないことには断定できない」と解説する。
今後の展開については、「新型車の受注自体は好調に推移しているので、プラスを回復する見込みは十分にある。一方、消費税増税に伴う消費意欲の減退が新車販売にどれくらい波及するかは気になるところ。新型肝炎の感染拡大に伴う中国での日本企業の生産活動見合わせ、とくに日本に部品を納入するサプライヤーの生産遅滞がどれくらい影響してくるかも懸念材料」と指摘した。
登録車の車名別ランキングでは、大異変が起きた。
ライズ 登録車で首位
2020年の1月期にトップに立ったのは昨年11月にデビューしたトヨタ・ライズで、1万220台を販売して初の首位につく。ライズは発売から1か月の受注が月販目標の約8倍となる約3万2000台を記録しており、今後も上位争いに食い込むことが予想される。
続く第2位には、前年同月比29.2%増の8480台を成し遂げたトヨタ・カローラが1ランクダウンで位置。第3位には、同34.2%減ながら7529台を売り上げた日産ノートが3ランクアップで入った。
話題の新型車の販売成績を見ていこう。
昨年10月にマイナーチェンジしたホンダ・フリードは前年同月比0.9%増の6759台で第6位に。
4月にフルモデルチェンジしたトヨタRAV4は月販目標の3000台を上回る5549台を販売して第11位に、11月に大幅改良を果たしたスバルインプレッサは同111.7%増の4160台で第14位にランクイン。
また、11月に発売されたトヨタ・ライズの兄弟車のダイハツ・ロッキーは月販目標2000台の約1.6倍となる3153台を達成して第21位に、1月に待望のSKYACTIV-X搭載車を発売した新型クロスオーバーSUVのマツダCX-30は2955台を記録して第22位に、1月に特別仕様車のX-Editionを発売したスバルフォレスターは同36.3%増の2172台を成し遂げて第27位に位置する。
さらに、12月にSKYACTIV-X搭載車を発売したマツダ3は1472台を販売して第39位に、11月に一部改良を実施した三菱デリカD:5は同44.8%増の1365台で第40位に、STIの特別仕様車となるEJ20 Final Editionを設定したスバル WRXは同76.6%増の823台で第46位に入った。