【クルマ以外も】BMW傘下のデザインスタジオ 代表作 6選
公開 : 2020.02.16 05:50
イオニティ―充電ステーション
イオニティ―という名前を聞いたことがあるだろう。
EV向け急速充電ステーションを普及させるべく、当初BMWとダイムラー、フォード、そしてフォルクスワーゲンによって設立された企業であり、つねにその目的のため他の自動車メーカーにも門戸を開いている。
彼らが競合するメーカー同士であることを考えれば、この充電ステーションのデザイン決定までの道のりが、複雑な紆余曲折を経ることになったとしてもおかしくはなかった。
だからこそ、デザインワークスが担当することになったのだ。
「当初はボックスを地中に埋め込む案も検討されましたが、よくよく考えてみれば、この充電ステーションはわれわれのブランドと顧客とを繋げる素晴らしい機会になると思ったのです」と、ハンプフは話す。
「そのために目指すべきデザインは非常に複雑でした。頑丈であるとともに高級感を備え、可能な限りシンプルな操作性が求められていました」
その成果がこのタッチスクリーンとLED照明を備えたクリーンで未来的なデザインだ。
今年中に欧州全域で400基のイオニティ充電ステーションが設置される予定となっている。
製品化のテーマ
プロトタイプ製作、インダストリアルデザイン、操作性
シンガポール航空ファーストクラス・コンパートメント
自働車メーカーをルーツに持つ企業として、高級なキャビン作りのノウハウをひとつやふたつ持っていても驚くには値しない。
だからこそ、ロールス・ロイスをグループに持つ彼らは、航空機のファーストクラスを再定義することにしたのだ。
キャビンスペースとブランドのガイドラインが課題だったが、さまざまなカラーやマテリアル、さらには照明を用いることで、まるでリビングルームにいるような快適さと温もりを実現している。
そして、まるで包み込むようなシートがさらなるおもてなしを感じさせる。
製品化のテーマ
コンパートメント内で使用するマテリアルと照明、インダストリアルデザイン
BMWビジョン・ライド・ヘルメット
オートバイ事故の大きな原因のひとつが、ライダーがメーターやディスプレー表示に目をやった結果、進行方向から視線を逸らすことにある。
だからこそ、自動車のキャビンで採用されているようなヘッドアップディスプレーをヘルメットに内蔵するというアイデアが評価されるのだ。
もちろん、技術的にも決して簡単に実現可能なものではなく、コストを重視した自動車用ディスプレーはヘルメットのなかに収めるには大きすぎる。
考え得るソリューションとは、いまや誰も見向きもしなくなったGoogleグラスの進化版を組み合わせるということになるのだろうが、ライディング中の操作性も忘れるわけにはいかない。
製品化のテーマ
プロトタイプ製作、インダストリアルデザイン、操作性