【ディーゼル+PHEVのメリット】メルセデス・ベンツE300de EQパワー(1) 長期テスト
公開 : 2020.02.22 08:50
長く楽しみたくなるEVモード走行
300deに搭載するディーゼルエンジンは、従来より遥かに洗練度を増している。だが、EVモードの圧倒的な静かさを知ってしまうと、エンジンが始動した時との差に驚いてしまうだろう。
EVモードで可能な限り長距離を走行できるように、穏やかな運転を心がけている自分に気付いた。ちなみに長距離テストに来てから、筆者が最も長くEVモードで走行できた距離は、1度の充電で38kmとなっている。
電気モーターの力を借りれば、4気筒ディーゼルエンジンを積んだステーションワゴンからは想像できないほどのパフォーマンスを引き出すこともできる。開けた道路を熱く疾走するタイプのクルマではないが、車重を考えれば、驚くほどの走行スピードを味わわせてくれる。
充電器のある駐車場が用意でき、短距離走行が中心で、時折長距離の自動車旅行も楽しむ。そんなドライバーに適したクルマの特徴を確かめながら、PHEVのEクラスワゴンを検証していきたい。
今のところ、E300deとても好印象。特にEVモードで行程をまかなえる移動が楽しみで仕方ない。自宅に帰れば、熱心に充電をするようにもなった。バッテリーが空のままでは、PHEVは無用の長物になってしまう。
これまで給油したのは1度限り。トリップコンピューターではなく、計算上の燃費は24.3km/Lだ。もしこの燃費が保てるか、更に良くなっていくのなら、長距離移動の面でも強い訴求力を放ち始めることになる。
セカンドオピニオン
ディーゼルエンジンの逆風は収まらず、販売台数も減少傾向が止まらない。だが、メルセデス・ベンツのCEOは、ディーゼルエンジン・モデルの人気は回復すると考えているようだ。タイミングを図ったかのように、E300deはリリースされたように思える。
メルセデス・ベンツE300deは、優れた燃費や税制面でのメリットだけではない。バッテリーに電気がある程度蓄えてあれば、滑らかで静かで、地域の環境にも優しい走行を実現できる。
走行性能も歓迎できる。PHEVではない2.0Lディーゼルを積むE220dより、明確にパンチ力があるのだ。 Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
テストデータ
テスト車について
モデル名:メルセデス・ベンツE300de EQパワー SEエステート(英国仕様)
新車価格:4万9700ポンド(710万円)
テスト車の価格:5万8115ポンド(831万円)
オプション装備
カバンサイト・ブルーメタリック塗装:685ポンド(9万8000円)
プライバシー・ガラス:345ポンド(4万9000円)
プレミアム・エクイップメント・パッケージ:2395ポンド(34万2000円)
ドライビング・アシスタンス・プラス・パッケージ:1695ポンド(24万2000円)
コンフォート・パッケージ:3295ポンド(47万1000円)
テストの記録
燃費:24.3km/L
故障:なし
出費:なし