【ハンドリングの真実】限界性能とは無関係? 評価はシンプル 後編

公開 : 2020.03.15 18:50

番外編2:決して褒められないハンドリングの5台

シボレー・コルベア

リアに積まれたエンジンと、原始的なスイングアクスル式サスペンションの組み合わせが、ラルフ・ネーダーが本の題材にしたあり得ないハンドリングを創り出していた。

その本の題名は「どんなスピードでも危険」という。

フェラーリ348

フェラーリ348
フェラーリ348

おそらく実際にステアリングを握ったなかでもっとも凶悪なハンドリングを持つ1台だ。

はじめは見事なスライドを披露するが、スリップアングルが少しでも増えれば簡単にスピンしてしまうのであり、それが際限なく続くのだ。

ローバー213

このクルマほどつまらないモデルなど思い出せないが、それはわたしがモーリス・マリーナを体験したことがあるほど年を取っていないからに違いない。

まったく冴えないハンドリングだ。

フォード・シエラ・コスワース

予想外?

だが、それはダンロップD40を履いたこのクルマをウェット路面で運転したことがないからに違いない。

これほどドライとウェットでハンドリングが変わるクルマなど見たことがない。

アウディ製俊足サルーン/エステートモデル

なかには多少マシなクルマもあるが、すべてのモデルがあまりにもアンダーステアの世界に長く居すぎたのだ。

もう少しのバランスが備わっていれば評価はまったく変わっていただろう。

番外編3:1万ポンド(144万円)以下 偉大なハンドリングマシン5選

トヨタGT86(日本名:86) 9000ポンド(129万円)~

固められたリアとソフトなフロントサスペンション、そしてプリウスと同じタイヤの組み合わせが意味するのは、ほどほどのグリップと、考え得るなかでもっとも容易にコントロール可能なオーバーステアだ。

BMW M3(E46) 8000ポンド(115万円)~

フロントに積まれた見事な咆哮を放つストレートシックスと対をなすのが、素晴らしい動きを見せるリアアクスルだ。

BMW M3(E46)
BMW M3(E46)

BMW史上最高のバランスを誇る1台であり、いまの価格は完全なバーゲンだと言える。

ホンダ・インテグラ・タイプR(DC2) 8000ポンド(115万円)~

1997年から2001年にかけて英国へ正規輸入されていたこのクルマを、多くが史上最高のハンドリングを持つFFモデルだと評している。

そしていまもバーゲン価格と言える状態が続いている。

マツダMX-5(日本名:ロードスター) 2500ポンド(37万円)~

適切なメンテナンスを受けている限り、どのMX-5も素晴らしいが、個人的には2代目よりも初代か3代目が好みだ。

コンディションがすべてであり、正しい個体を手に入れるべく予算は多めに準備しよう。

プジョー205 GTI 4000ポンド(57万円)~(1.6Lモデル)

広く史上最高のホットハッチだと評価されているモデルであり、実際に購入することのできるなかで、もっとも楽しいハンドリングを備えた1台だ。

多くがモディファイを受けており、来歴が重要となる。

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