【先代よりパワーアップ】フォルクスワーゲン 新型ゴルフGTIとGTDを正式発表 ハイブリッドのGTEも
公開 : 2020.02.27 20:50 更新 : 2020.02.27 23:56
GTEはGTIと同等のパワーに
GTE(スペックは標準モデルのゴルフ発表時にすでに明らかにされている)も先代よりパワーが引き上げられた。最高出力150psを発生する1.4Lガソリン・ターボ・エンジンに加え、電動モーターが116psを発揮。ハイブリッド・パワートレインの合計最高出力は245ps、最大トルクは40.8kg-mとなる。モーターを駆動するリチウムイオン・バッテリーの容量は13kWhと、先代GTEの約2倍に増えた。これにより新型GTEは、電気のみで約60kmの距離を走ることが可能だ。
GTEのパフォーマンスは、今やGTIと肩を並べるほどになった。ローブによれば、フォルクスワーゲンではGTEを従来の高性能ゴルフに代わるモデルにしたいと考えているという。GTEが高性能化したことによって、それより性能(と価格)を抑えた新しいプラグインハイブリッドのゴルフを設定する余地も生まれた。
GTDとGTEには、GTIと共通のシャシー、サスペンション、電子制御システムのセットアップが採用されている。
GTIのハイブリッド化を見送った理由
フォルクスワーゲンは、GTIのハイブリッド化も検討していたようだが、そうする代わりにGTEの性能を引き上げることにした。ローブによれば、GTIにマイルドハイブリッドを採用することは考えなかったという。マイルドハイブリッドの恩恵は低速域にこそあるからだ。エンスージアストがGTIに期待するようなドライビング・パフォーマンスの拡大には効果がないというわけだ。
3台のホット・モデルの価格はまだ発表されていない。しかし、新型GTIは先代のGTIパフォーマンス(日本価格478万9000円)よりわずかに高くなるだろう。英国ではGTIとGTDの予約受付が夏に始まり、納車は秋になる予定だ。
さらなる高性能ゴルフも登場予定
新型ではGTIのベースモデルの性能が上がったことで、GTIパフォーマンスは廃止されるようだ。しかし、従来のゴルフTCRに替わるさらなる高性能バージョンが、今年中に発表されるだろう。ただし、フォルクスワーゲンはすでにTCR規定のツーリングカー・レースから撤退しているため、別の名称が与えられることになるはずだ。同社の関係者は、クラブスポーツという接尾語の復活をほのめかしている。とはいえ、まだ最終決定は下されていない。
この新型高性能モデルについて、フォルクスワーゲンは今のところ固く口を閉ざしている。しかし、先日リークされた販売計画によると、その最高出力は300ps、0-100km/h加速は6.0秒を切るという。
シリーズ最強モデルとなる4輪駆動の新型ゴルフRも、フォルクスワーゲンのR部門で開発が行われている。今年後半には発表される見込みだ。