【恐るべきアルファード中国の人気】5年落ちでやっと正規の新車価格? 人気の理由「日本製」
公開 : 2020.02.29 09:45 更新 : 2021.01.28 17:10
メルセデスVクラスでも差は約400万円
アルファードの保値率や中古車価格が、MPVカテゴリーに入る他のクルマと比べると、どれくらいスゴイのだろうか?
競合車と言そうなモデルたちの、新車から5年後の「保値率」データは以下の通りである。
メルセデス・ベンツVクラス
新車価格:47.18〜60.48万元
第5年:51.46% 39.80〜48.50万元
ホンダ・オデッセイ
新車価格:22.98〜37.68万元
第5年:59.41% 15.58〜23.58万元
ビユイックGL8
新車価格:23.29〜44.99万元
第5年:45.32% 10.50〜31.80万元
ホンダ・エリシオン
新車価格:24.98〜32.88万元
第5年:59.94% 24.80〜25.30万元
メーカー公式の新車価格と比較してもアルファードがいかに高額であるかわかるだろう。
もっとも近いメルセデス・ベンツVクラスでも、その差は約25万元(約400万円)もある。
そして各モデルの5年落ちの保値率は同じ日本ブランドのエリシオンやオデッセイと比べてアルファードは約20%も上回っている。
アルファードはなぜこんなに人気が高いのだろうか?
アルヴェル、完全なる日本車だから人気?
中国では日欧米の大手自動車メーカーが中国メーカーと合弁会社を作って自動車生産を行っている。
トヨタ自動車も、主な車種は一汽トヨタ(第一汽車との合弁)、広汽トヨタ(広州汽車との合弁)の各工場で数多くの現地生産を行っており、2019年の販売台数は162万台(レクサス等輸入車含む)を突破し、初めて日本市場での販売台数(161万台)を上回った。
中国におけるアルファード/ヴェルファイアは日本のように明確なキャラクターの違いはない。また、日本のようにファミリー層が主体のクルマではなく、ほぼ100%がVIP送迎用のビジネスユースとしての用途で企業が購入する。
「アルファード」という車名自体が1つのブランド化しており、きらびやかで豪華な外観と、快適で上質な室内が高い支持を得ている。
大切なお客さんに満足してもらうための最高のおもてなし移動空間と考えられているのだ。
加えて日本で作られて中国に輸入される「完全なる日本製の日本車」であることも評価ポイントだ。
中国製造のクルマはどんなメーカーのクルマでも、必ず後部に「一汽豊田」「広汽本田」「東風日産」などのバッジがつく。
バッジを見れば海外ブランドの車両も中国生産であることがわかるが、アルファード/ヴェルファイアにはこれらのバッジがない。
つまり「完全なる日本製の日本車」として、一層アルファード/ヴェルファイアの評価が高まることになる。