【エントリーグレードでも高満足度】ルノー・キャプチャー1.0 TCE 100へ試乗
公開 : 2020.03.08 10:20
第2世代へと生まれ変わったコンパクト・クロスオーバー、ルノー・キャプチャー。欧州では人気モデルの1台です。今回英国で試乗したのは控えめなスペックのクルマでしたが、不満のない走りと上質さを獲得しているようです。
もくじ
ー欧州ではジュークの5倍売れるキャプチャー
ー強みのインテリアとテクノロジー
ー安価なユニットでも注目に値する
ー2代目でも人気を匂わせる総合力
ールノー・キャプチャー1.0 TCE 100アイコニックのスペック
欧州ではジュークの5倍売れるキャプチャー
欧州でのコンパクト・クロスオーバー人気は衰えを見せない。そんな中でルノーの立ち振る舞いはうまくいっているようだ。初代キャプチャーが登場したのは2013年。それ以来、沢山のユーザーを獲得してきた。
2019年の欧州での販売台数を比較すると、日産ジュークと比べて5倍もの台数を販売している。信じがたいことに。
さらに数年前からは、欧州市場では最も販売台数の多い1台でもある。クロスオーバー市場で成功を収めるには、スマートな見た目と優れた価格価値が、特に重要な役割を果たすことを示している。
新しい2代目キャプチャーはどうだろう。ボディデザインは、コンパクト・ハッチバックのルノー・クリオ(ルーテシア)のテーマを反映する。
サイズはやや大きくなり、上品さも高まったと思う。新しいプラットフォームとエンジンを獲得したことを、表現しているようだ。曲線と曲面を多用した美しいスタイリングは、価格価値に優れるイメージそのまま。おそらく最大のストロングポイントだろう。
新型になって全長は110mm延長。後部座席の空間も充分に立派になった。身重の高い大人が乗ると、ややヘッドルームが狭く感じられるが、膝周りはまだ大丈夫。
強みのインテリアとテクノロジー
インテリア周りは、新しいクリオ(ルーテシア)と多くの部品を共有している。だが、デザイン性が高く、批判的になる必要はない。
最上質なインテリアを味わうには、トップ・グレードトリムを選ぶ必要があるが、センターコンソールやドアパネルとダッシュボードの上部には、ソフト加工された素材が用いられている。得られる知覚品質は、クラス内でも充分な競争力があると思う。
リアシートはスライドが可能なベンチシート。利便性が高く、前方にスライドさせれば荷室容量は536Lにまで広がる。分割して背もたれを倒すことも可能だ。
今回長く試乗したミドル・トリムグレードの「アイコニック」でも、インテリアは立体感があり雰囲気も良い。全体的に上質なだけでなく、望めば鮮やかな差し色を選んで活気づけることもできる。
搭載される先進的な技術は、キャプチャーの魅力を一層強めている。オプションを惜しまなければ、9.3インチの縦型タッチモニターがインフォテイメント用に用意され、10.0インチのモニターがメーターパネルに収まる。メーター用モニターには、ナビゲーションの画面も表示できる。
高機能な運転支援システムも搭載。衝突被害軽減ブレーキに車線維持支援、アダプティブ・クルーズコントロール、駐車支援システムなどを備える。渋滞時などにクルマを導いてくれる、レベル2の自律運転システムも実現している。