【より機敏で柔軟なグループを目指す】アウディ VWグループの研究開発を主導

公開 : 2020.03.03 10:50  更新 : 2020.03.05 11:35

VWグループは、グループの研究開発をアウディがリードしていくと発表しました。より機敏で柔軟に将来の問題に対応するため、強みを伸ばし、競争力のあるポジション確保に努めていくそうです。

競争力のあるポジション確保

text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)

フォルクスワーゲン・グループは、2019年度の営業利益が22%増の169億ユーロ(2兆円)となったことを明らかにした。

また、将来のテクノロジーへの投資を促進するために、ブランドの財源を確保し、アウディが、VWグループの研究開発をリードしていくことを明らかにした。

VWグループは、現在同社が所有していないアウディ株式0.36%を購入し、保有率を100%に引き上げる計画を発表している。
VWグループは、現在同社が所有していないアウディ株式0.36%を購入し、保有率を100%に引き上げる計画を発表している。

VW、ポルシェセアトスコダベントレーを含むVWグループは、電動化、コネクティビティ、自動運転など、将来のクルマのための新しい技術を開発するため、R&Dに多額の投資を行っている。

ポルシェと協力し、プレミアムおよび大型EV用のPPEプラットフォームを開発したアウディは、4月1日に新しいCEO、マルクス・デュスマンが就任後、研究開発を主導してゆく。

アウディはまた、車載ソフトウェアの開発を一元化するVWグループの新しい会社、カー・ソフトウェアの中心的存在となる。

VWグループのCEO、ヘルベルト・ディースは「大きな変化を遂げているこの業界で、VWグループの強みを伸ばし、将来に向けて競争力のあるポジション確保に努めている」と述べている。

3月末で退任するアウディのCEO、ブラム・ショットは「現行の組織にこだわらず、グループのネットワークの利点を活用するべきです。グループ内でより多くの仕事を分担することで、より機敏かつ柔軟に、将来の問題に対応することができます」と述べている。

VWグループはまた、現在同社が所有していないアウディ株式0.36%を購入し、保有率を100%に引き上げる計画を発表している。

VWグループの利益成長を促進

利益率の高いモデル、特に好調なSUVの販売が、VWグループに今回の利益増加をもたらした。

2019年のグループの合計販売台数は、前年比1.3%増の1097万5000台、販売収益は前年比7.1%増の2157億ポンド(29兆7502億円)となっている。

アウディRS Q8
アウディRS Q8

また、ディーゼル不正問題に関連する支出と費用の減少も、同社の利益増加の要因の1つとなっている。

2018年の特別項目支出が32億ユーロ(3859億円)だったのに対し、2019年は23億ユーロ(2773億円)となっている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事