【カウンタックから影響】新型アウディA3 デザイナー独占Q&A 「アイコン」ゆえの苦悩

公開 : 2020.03.04 11:50  更新 : 2020.03.05 11:35

新型アウディA3の外観デザインを率いたファン・カルロス・ウェルタ・マルティネスに独占インタビューをおこないました。インスパイアされたクルマや、先代/他モデルとのバランスについて語りました。

内外装がアグレッシブになった新型アウディA3

text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)
translation:Taro Ueno(上野太朗)

2020年3月3日。アウディは新型A3を発表した。

従来モデルに比べるとアグレッシブなデザインとなった点が注目されている。

新型アウディA3スポーツバック
新型アウディA3スポーツバック

先代モデルと比較すると、全長と全幅がそれぞれ約3cm拡大された。全長は4.34m、全幅は1.82m(ドアミラーを除く)となる。1.43mの全高と2.64mのホイールベースには変更なし。

スポーティさを意識したというデザインは、内装にも反映されている。ステッチが施されたシート地は、初めてペットボトルのリサイクル素材から製作されたという点もアウディのアピールのようだ。

今回AUTOCARは、新型アウディA3のエクステリアデザインを率いたファン・カルロス・ウェルタ・マルティネスに独占インタビューをおこなった。

新型アウディA3のデザイン 目標は何だった?

――新型アウディA3をデザインするうえで、何を目指しましたか?

「クリアな目標がありました」

新型アウディA3のサイドビュー。
新型アウディA3のサイドビュー。

「典型的なホットハッチのデザインを、これまで以上に取り入れることでした」

「ルーフラインはグッと低め、直感的に『ダイナミック』であるというイメージを与えたかったのです」

「スポーティという意味では、3ドアが理想ですが、もうラインナップされておりません。したがって4ドアのスポーツバックをダイナミックな印象にすることが大切でしたね」

カウンタックからインスピレーション受ける

――どんなモデルからインスピレーションを受けたのでしょうか?

「カウンタックです。ランボルギーニの」

ランボルギーニ・カウンタック
ランボルギーニ・カウンタック

「真横から見ると、ショルダーラインが高く、ルーフラインは低いでしょう。もちろんカウンタックのほうがエクストリームであることは百も承知ですけれど」

「これまでのRS3のようなアグレッシブなデザインを、標準のA3にも取り入れました」

先代と新型 引き継いだこと/捨てたこと

――従来のA3のデザインに忠実であることも大切ですよね?

「おっしゃるとおりです。従来デザインと、あたらしいものを取り入れる際のバランスが常に求められます」

先代アウディA3
先代アウディA3

「そこで意識すべきは、路上でどれくらい目を引くことができるかだと考えます」

「先代A3は、素晴らしいクルマです。しかし、もっとキャラクターが立っていてもよかったかなと、わたしは思うのです」

――この新型A3のデザインが、ほかのモデルにも影響を与えるでしょうか?

「グッと張り出したショルダーラインが、新型A3の特徴と言えるでしょう。ほかのアウディに比べると、ちょっと高い位置にショルダーラインを設けています」

「いっぽう、これが他のアウディに採用されたとしたら、どうでしょうね。周囲は必ずしも歓迎ムードではなかったのが今までの流れです」

「それぞれのモデルには、それぞれのキャラクターがあるんですね」

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