【意図的リーク?】フォード・ブロンコ、なぜ今24年ぶりの復活なのか 日本でも売れ筋になる可能性
公開 : 2020.03.11 16:50 更新 : 2021.10.09 23:54
フォードの本格派四駆SUV「ブロンコ」の量産化の姿が、SNSなどを通じて判明。ブロンコ復活までの流れを振り返るとともに、製品版の詳細を予想。同車をきっかけに日本正規輸入の復活まで考えます。
事実上のリーク、織り込み済み?
フォードの本格派四駆SUV「ブロンコ」の量産化の姿が、SNSなどを通じて判明した。
アメリカでの報道によると、撮影されたのはミシガン州のフォード工場内。ディーラー向けに行われた商品説明会の模様だ。
正式発表は3月と予測され、2月にディーラーが実車確認をするのは、一般的な新車の発売までの流れとしては納得できる。
フォード本社としては、参加したディーラー関係者に正式発表まで個人的な目的でのSNSも含めて、情報開示は厳禁と通告している。
それでも、近年の自動車産業界の傾向として、こうした写真が流出してしまうことを、フォードとしてはあるていど予想していたはずだ。
そのほかにも、カモフラージュなしの量産型ブロンコの写真がSNSなどで流出し始めている。そうした情報をベースに、世界中のメディアが新型ブロンコを大きく取り上げている。
結果的に、フォードとしては新車発表までの助走期間として効果的なPR活動になったいえる。
アメリカを筆頭に世界各地で、ブロンコ復活を待ち望んでいる人たちが大勢いるのだ。フォードジャパン撤退により、フォード車の正規輸入が一時的に途絶えているしまっている日本でも、新型ブロンコに対する熱い期待を声が各方面から聞こえてきている。
それにしても、なぜ、いまブロンコ復活なのか?
ブロンコ示唆 2017年デトロイトショーの現場
ブロンコ復活までの流れを、振り返ってみたい。
2017年1月、筆者(桃田健史)は寒さをこらえながらミシガン州デトロイトの市街地にある大型イベント施設、コボセンターへ向かった。
北米国際自動車ショー、通称デトロイトショーの報道陣向け公開日。例年通り、フォードはコボセンター内にある大型劇場を占有して、大々的な記者会見を行った。
発表の目玉は、フルサイズ・ピックアップトラックのFシリーズだ。フォードにとっての屋台骨であり、その進化はライバルであるGMシボレー・シルバラード、FCAダッジトラックに多大な影響を及ぼす。
会見の締め括りが「2020年ブロンコ復活」のアナウンスメントだった。多くのメディアが壇上にプロトタイプが登場することを期待したが、実車がないどころか、デザインイメージの公表されず、新型ブロンコに対する市場の期待がさらに高まる結果となった。
会見でフォード幹部(当時)は、「ネット上では、(歴代の)このクルマを熱狂的に支持している人たちが大勢いることをご存じの方も多いはず」、「高い知名度があり、多くの人に愛されている、4×4(フォー・バイ・フォー)のネームプレートを持ったクルマ」と、フォードとしてブロンコを自画自賛した。
だが、このタイミングでブロンコ復活について、明確な説明はなかった。