BMW X5 xDrive 30d
公開 : 2013.08.30 21:00 更新 : 2017.05.29 18:00
■どんなクルマ?
この9月に行われるフランクフルト・モーターショーでデビューを果たす3台めのBMW X5にいち早く試乗することができた。前モデルの成功があるため、この新しいX5は、デザイナー、オリビエ・ヘイルマーによれば「リファインと、X5の力強さを強調し、優雅さをプラスした」に留まるという。しかし、技術的には、最新のものが組み込まれたとプロジェクト・リーダー、ジークフリート・マラーはコメントしている。
プラットフォームは基本的に旧モデルと同じだが、ホワイト・ボディは軽く強固になった。そのボディ・シェルは5%ほど剛性を増しているという。
■どんな感じ?
マラーの最も困難な仕事は、重さをプラスすることなく、旧モデルよりも優れた乗り心地を達成し、尚且つリファインとクオリティのアップを図ることだった。バルクヘッドが縮小され、グラスハウスとホイール、トランスミッションの改良によって室内の騒音は2.5dB低くなった。また、新しいシートは振動を抑制し、柔らかくされたサスペンションは、効果的にバンプからの衝撃を和らげることに成功している。ドラッグ係数も0.34から0.31へ軽減され、ステアリングは油圧から電子制御に変更されている。
キャビンもより高級志向となった。微妙なカーブを見せる装飾や、優れた材質、アジャスタブルなムード証明などが与えられる。トランク・ルームは改善され、より大きなブートスペースと20:40:20のスプリット機構を備えるようになった。
エンジンはxDrive30dに関しては13bhpと2.1kg-mのパワー・アップを果たしてる。0-100km/h加速のタイムも0.7秒も短縮されているにもかかわらずCO2排出量は33g/km減った。
ディーゼル・エンジンは非常にマナーがアップされ、そのカタカタというサウンドも心地良い。低速での充分なトルクと8速オートマティック・トランスミッションの組み合わせは、ガソリン・エンジンのxDrive50iにも中低速域では劣らないパフォーマンスを発揮する。
1999年にデビューしたX5の本質はもちろんそのまま引き継がれているといって良い。ワインディング・ロードでは、気持ち良いほど正確で素早いハンドリングを見せてくれる。スポーツ・セッティングにすれば、ダンパーは固くなり、より活発な走りが味わえる。もちろん、ステアリングも重くなる。
乗り心地についても改良されている。英国の道によくある大きな凹凸は良く吸収してくれるし、小さなバンプは完全にクリアしてしまっていると言えよう。
■「買い」か?
スポーツ・モード時のステアリングが唯一の欠点であるが、総じて実用的で強力な魅力を持ったモデルであることは間違いない。スポーティさも増し、洗練され、快適性も向上している。オフロード用クルーザーとしては、非常に快適なモデルであることに疑いの余地はないだろう。
(リチャード・ブレムナー)
BMW X5 xDrive 30d
価格 | £47,895(730万円) |
最高速度 | 230km/h |
0-100km/h加速 | 6.9秒 |
燃費 | 16.1km/ℓ |
CO2排出量 | 164g/km |
乾燥重量 | 2070kg |
エンジン | 直列6気筒2993ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 254bhp/4000rpm |
最大トルク | 57.0kg-m/1500rpm |
ギアボックス | 8速オートマティック |