【神は細部に宿る?】最高の自動車ディテール9選 AUTOCAR英国編集部が選出
公開 : 2020.03.19 19:20
平均的なクルマは約3万点のパーツで構成されていると言いますが、このなかには称賛に値する機能や実用性を備えたものが存在しています。今回は古今東西のモデルから、英国版AUTOCAR編集部スタッフが選んだ個人的なお気に入りパーツをご紹介させて頂きます。
もくじ
ーアリエル・アトム4:スペースフレーム
ーポンティアックGTO:ボンネットマウント式レブカウンター
ーBMW 3シリーズ(E21):インナードアハンドル
ーフェラーリ365 GTB/4’デイトナ’:アウタードアハンドル
ーミニ:ヘッドアップ式ディスプレー
アリエル・アトム4:スペースフレーム
クルマ全体を構成するスペースフレームを「パーツ」と呼ぶのはどうかとも思ったが、わたしのお気に入りはこれだ。
アリエル・アトム4のブロンズ接合されたスチール製チューブラ式スペースフレームは、まさに奇才の閃きによるものだと言える。
このスペースフレーム無しではアトム4の独創的なスタイリングが実現しなかっただけでなく、ドライバーはこのフレームを通して、アトム4がもたらす見事なドライビングの楽しみの大部分を実際に目にすることが出来るのだ。
上下動を繰り返すフロントのウィッシュボーンとブレーキキャリパー、美しく削り出された左側フロントハブへと続くブレーキホースがドライバーの視界に入る。
さらに、高級なアイバッハ製プッシュロッド式サスペンションを愛でるだけでなく、さらなるステアリング操作が必要な場合、右ひじをスペースフレームから外に突き出しても良い。
だが、何よりも重要なのは、他のコストを度外視して創り出されたフルサイズのミニカーたちと同じく、このスペースフレームがアトムをこれほど素晴らしいドライバーズカーにしているという事実だ。
マット・ソーンダース
ポンティアックGTO:ボンネットマウント式レブカウンター
現在の歩行者保護に関する規制のもとでは、この個人的なお気に入りのひとつが復活するなどあり得ないだろう。
そのお気に入りとは、1967年以降のポンティアック・ファイアーバードとポンティアックGTOにオプション設定されていたボンネットマウント式レブカウンターだ。
ビュイックはこのアイデアを1970年のスカイラークGSXにも採用している。
友人のひとりは1969年モデルGTOと、その後1970年モデルも手に入れているが、そのどちらにも米国では「フード・タコ」と呼ばれるこのレブカウンターが搭載されていた。
どちらか一方でも実際にレブカウンターとして機能していたかどうかは覚えていないが、見た目がクールなだけでなく、当時マッスルカーで最大のタブーが進路から視線を外すことだったのだから、素晴らしいアイデアだったと言える。
コリン・グッドウィン
ベントレー・コンチネンタルGT:回転式ディスプレー
同じ金額で十分実用に足るユーズド車両を手に入れることが出来ることを考えれば奇妙な選択だと思うかも知れないが、ジェームズ・ボンド流のサプライズを味わわせてくれるというだけで、このベントレーの4500ポンド(60万円)のオプションを選ぶ価値はあるだろう。
確かに、3面ある回転式ディスプレーに武器や助手席の発射ボタンはないが、このクールなオプションは、目にしたひとすべてを笑顔にしている。
実際に目撃したのだから間違いない。
レイチェル・バージェス