【魅惑するのはハンサムな容姿だけじゃない】マツダ3 2.0(1) 長期テスト
公開 : 2020.03.21 11:50
インテリアデザインも秀逸
個人的には、このクラスで最も美しいクルマだと思う。ボディカラーはソウルレッドではなく、マシングレー。ブラックのホイールと、バーガンディのレザー内装との組み合わせに満足している。
インテリアも、マツダ3の明確な強み。まず、手に触れるすべての部分の質感が高い。ドアの内張りやアームレストは肉厚のパッドを内包し、スイッチ類も高級な削り出しのよう。
潤いすら感じさせる素材の組み合わせは、メルセデス・ベンツ並みの雰囲気さえある。多くの人が高い評価をしていることにも納得できる。
表面的な上質感だけでなく、深みすら感じさせるのが、人間工学にもとづく完璧と呼べそうなデザイン。長期間乗っていれば些細な欠点も見えてきそうだが、1600kmほど走った段階では、まだ見つからない。
エアコンや基本的な音楽系の操作、運転支援機能などには、操作のしやすい物理ボタンが残されている点も評価できる。インフォテインメント・システム用に便利なロータリースイッチを残しているのは、最近ではマツダとBMWだけ。
シンプルでわかりやすいメニュー構造と合わせて、すべての操作を簡単に行える。他の自動車メーカーの人にも読んでもらいたい。タッチスクリーンと音声操作に頼りすぎると、かえって操作はしにくくなると思う。
ほとんど不満を感じさせない
今回導入したのは、英国仕様のGTスポーツというトリムグレードで、トップグレードの1つ下。それでもヒーター内臓のレザーシートとステアリングホイール、12スピーカーのボーズ製サウンドシステム、ヘッドアップディスプレイなど装備は充実。運転席側はパワーシートでもある。
ベースグレードであっても、LEDヘッドライトと交通標識認識機能、レーダー・クルーズコントロールが付いてくる。キーレスエントリーも素晴らしい。ドアハンドルを撫でるだけで、施錠できるのだ。
今までで気になる点といえば、着座位置がスポーティさを感じるほど低くないこと。またリアのヘッドルームが狭く、大人からは不満が出ていることくらい。
とりあえず出だしは順調。このまま、良い評価が中心で長期テストを終えられるだろうか。
セカンドオピニオン
とてもハンサムなルックスの、新しいマツダ3へ試乗するのが待ちきれないほど楽しみだった。中に入れば、本物のスター級選手だとわかった。見た目が素晴らしいだけでなく、質感も良く滑らかに動く。
一方で、スカイアクティブ-Xには少しがっかり。ディーゼルエンジン並みのトルクを期待していたのだが、それほど太いものではなかったのだ。 Kris Culmer(クリス・カルマー)
テストデータ
テスト車について
モデル名:マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)
新車価格:2万6675ポンド(381万円)
テスト車の価格:2万7545ポンド(393万円)
オプション装備
マシングレー・メタリック・ペイント:670ポンド(9万5000円)
バーガンディ・レザートリム:200ポンド(2万8000円)
テストの記録
燃費:17.2km/L
故障:なし
出費:なし